YÖK、学部レベルでのクルド語学科を認可、定員20名―マルディン・アルトゥクル大学
2011年09月23日付 Radikal 紙


高等教育機構(YÖK)は、トルコの学部レベルでは初めて、マルディン・アルトゥクル大学が開設したクルド言語文学学科に追加で定員20人の学生を採用することを認可した。

マルディン・アルトゥクル大学学長代理で現存言語研究科長のカドゥリ・ユルドゥルム教授は、YÖKが承認したクルド語・文学学科について発表した。ユルドゥルム教授は、開設される学科はトルコのみならず世界初であり、「世界中、この分野で4年学部教育を施す教育機関はありません。私たちは喜びを味わっています。クルド人として、大学として、研究科として、大きな喜びに包まれています」と語った。同教授は、こうした発展をクルド人も期待していた、と述べた。

■「母語教育に一歩」

カドゥリ・ユルドゥルム教授は、YÖKの決定は、母語で教育を受ける道の一歩として見ていると話し、次のように続けた:

「我々の最大の願いは、これに関する法律の規制が撤廃され、法律が修正されて、この言葉が小学校、中学校の段階でも教育の場を与えられることです。クルド語・文学学科として4年間の学部を開設する前に、現存言語研究科の中で修士レベルで教育を行ってきました。YÖKが以前、研究科の名称を現存言語としたこと は、クルド人世論に冷ややかに受けとられていました。しかし我々は、この名称にとらわれず、教育の中身を充実させることを努力しながら大きく進歩しました。昨年、そして今年我々が受け入れた修士課程の院生たちがこのことの何よりの証拠です。我々のまさに喜びは4年間の学部課程を開設したことです。このため、クルド人をはじめとして、この決定の道を開いた政権、公的機関、そしてこの決定を承認した方々に感謝いたします。我々はこの学部に必ず学生を受け入れ、高校を終 了した若者が学部決定試験(LYS)を受けてここで勉強して、そしてそれぞれがクルド語・文学学科の専門家として卒業することを望んでいます。」

■クルド人は長年これを望んでいた

ユルドゥルム教授は、研究科にとって目下最大の問題は教科書であるとし、「この言葉にずっと以前から加えられてきた抑圧が、適切とみなされた同化策が、この言葉で教科書を作成することを許さなかった。さらに教科書の作成はもとより、この言葉で手紙を書くことや論文を執筆することさえも処罰されてきた。そうしたこともあって、教科書作成は教育プログラムの中で大きな空白を生んだのです」と述べた。

また同教授は、「研究科の開設により我々に対する反宣伝が行われるかもしれない。しかしこうした行為が無駄なのは明白です。クルドの知識人、世論、民は、長年にわたって開設を望んでいたのです。さらに研究科の名称が昨年「現存言語」とされたことにも反対がでました。ほかにも研究科の開設に反対する宣伝も必ずや現れるでしょう。でもここで目にすることは、人々の一体・連帯、国の統一、統合の仕組みなどに悪い影響を与えることはないと信じています」と語った。

教授は、同研究科の開設が和平に大いに貢献すると信ずると説く中で、「クルド語・文学研究科が4年制の国立大学の中で設立されることは、必ずや和平に好い影響を与える」と口にした。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:24063 )