KCK、驚愕の指令内容―裁判押収資料から
2011年10月06日付 Zaman 紙

テロ組織PKKの下部組織クルディスタン社会連合トルコ議会(KCK)に対する捜査で、押収された資料の指令内容は鳥肌がたつようなものだった。デモでは女性たちが前面に立ち、警察の装甲車の下にもぐって死ぬことを望んでいる。「逮捕を恐れるな。辺りを戦場に変えろ」との指令を下した組織は、支持者たちが国で混乱を引き起こすためのデモを増やすことも望んでいる。

PKKの下部組織であるKCKに対する捜査についての詳細が明らかとなってきた。警察が行った捜査では、(捜査対象が)組織が混乱を引き起こすために行ったデモにも及んだ。KCKイスタンブル執行部は、ベイオールで行動計画されたデモ活動で女性たちが前面に立ち、警察の装甲車を攻撃し、その装甲車の下にもぐりこんで死ぬことを望んでいた。女性の死により「我々の正義は勝つ」、との発言があった。

KCK会議では、2011年を「街頭デモとテロを増やす年」と規定している。テロを継続的に増加させるようにとする指令の一つには、「逮捕を恐れるな。暴力デモを増やせ。近く革命がおこる。刑務所を空っぽにする」という言葉が見受けられた。もう一つの指令では、地方でPKK制圧が行われていた時期に、都市部でも路上デモを増やすよう命じていた。警察の捜査では、市民による抵抗運動を展開するよう、KCKから指令書が出されていたことも明らかとなった。テロ組織側からBDP党系自治体に対し、死んだテロリストのために黒い旗を掲げるよう指令が出されたことを示す文書も見つかった。

先日に行われた捜査で逮捕されたKCKメンバーについて、驚愕の音声録音が明らかとなった。捜査前に警察が裁判所の決定に基づき行った盗聴を、カナルD(テレビ番組)が放送した。ニュースによると、BDPのスルタンガーズィ郡支部の建物でおこなわれた会議で、幹部と思われるXとシェフムス・Kがデモ計画を練っていた。組織メンバーも参加した会議では、シェフムス・Kは、スルタンガーズィを戦場に変えることを提案している。これに対しX氏はこれから行う予定のデモは、イスタンブル全地域に広げるべきだと主張している。様々な意見が交わされた会議で、シェフムス・Kは「我々をもうたくさんなほど不快にさせる国に対して黙っていない。我々も敵をつぶそう」と話した。今後なされるデモ計画も明らかにするXは、「ここスルタンガーズィの、4つの地区、すなわちエセンテペ、ガーズィ地区、そしてイスメト・パシャを戦場にしてしまおう。人間は沢山要らない。10人でイスメト・パシャを戦場に変えねばならない」と話している。デモで一定の成果を果たした地区を祝福しながら、扇動する必要があると述べるXは、スルタンガーズィだけでなく、34の郡においてもこの種の計画は必要であると話している。会議最後には、Xは、日曜日8時半にスルタンガーズィの4つの地区で計画実施されるデモについて、Rojテレビに情報を伝え、テロップをつけてもらう必要があると述べている。

イスタンブルで一昨日行われたKCK捜査では、逮捕者数は100人を超えた。KCKイスタンブル責任者のM.A.も含む容疑者の中には、BDP党のウムラーニイェ、バージュラル、アヴジュラル、エセンレル、ギュンギョレン、シシュリ、バフチェリエヴレルとキュチュク・チェクメジェの支部長たちも含まれる。KCKイスタンブル責任者のM.A.は無職にもかかわらず、9000リラを所持していることが分かった。情報によると、KCK執行部会の会議が何度か、BDPイスタンブル県支部で行われていた。この会議にBDP県支部長は、KCKメンバーでなかったため参加できなかった。イスタンブルで行われるデモは、この会議で一つ一つ決められており、一部のデモにはKCKメンバーが直接参加していた。KCK内にBDP党員が一定数含まれるようにすることが決定され、この比率を40%前後にする必要があるとされた。捜査の際に、KCKメンバーでBDP党員である一部の人物が、同党から除名させられたことが明らかになった。逮捕された人々は裁判所に送られることになっている。

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( 翻訳者:石川志穂 )
( 記事ID:24180 )