金のオレンジ映画祭主演女優賞チュナルとのインタビュー
2011年10月16日付 Radikal 紙


最後にスクリーンで見たのが『心の傷』であった。『二度目の春』のジェネット役でデビューしたデヴィン・オズギュル・チュナルは、今回初主演を果たした映画『残留者』での演技で、金のオレンジ映画祭で主演女優賞を獲得。デヴィン・オズギュル・チュナルと、賞や映画について語った。

―賞獲得の感想をお聞かせください。

とても好きで信頼して行った仕事でした。最終的に賞をいただけたことはボーナスのようでした。本当にとても嬉しいです。チーデム監督も賞を獲得したのでそれも嬉しいです。彼女は本当に良い監督です。

―初の主演で賞を取ることは期待していましたか?

初めての主演で賞を取れることは素晴らしいことです。実をいうと、そんなに期待はしていませんでした。あなたのほかにみんながいろんな形で私に期待をよせてくれています。はっきり言うと驚きましたし、嬉しかったです、仕事に対してのモチベーションも高まりました。

―『心の傷』の後、最初の映画ですが、なぜこれほどブランクがあったのですか。何故この映画だったのですか。

映画とは少し違うものなのです。人は映画をひとつ作ると、自分自身を良く感じたくなります。私の場合もそうです。そのため、合うものがありませんでした。この映画の脚本を読み、チーデム監督たちと知り合いました。人生に関して分かり合える苦しみがありました。一人の人間としても女性としても。

―脚本を読んだ時、どのような映画を思い描きましたか。(完成した)映画と読んだ脚本は一致していましたか。

頭では特に何も思い描きませんでした。とにかく撮影の間にどうアプローチするか理解しました。私が脚本を読んだ時に理解したことは、たぶんそれぞれが自らの居場所に居たいのに2人ともがそれぞれの地獄を生きていて、システムのために身動きが取れない2人の女性です。そして、他の場所で「罪人」を探す女性がいます。このなかにはもちろん、別の様々な局面もあります。愛するという問題を探求する映画であると考えています。恋愛とは全く関係のないものが、「愛」として受け入れられる世界を描き出しています。ひとりの既婚女性が不幸であるにも関わらず結婚生活を続けようとすること、一方で不幸せであるため夫から別れるものの自由を最後まで守りきる力のない2人の女性。女性たちが不平を言う典型的な男性のタイプも登場します。

―映画は単に男性の世界だけではなく、男性に操られる女性も批判しています。映画はバランスをとることができると考えたことはありますか。

私は映画の出演者の一人です。偏りのない視点で何を考えられるのか分かりませんが、チーデム監督にそのようなアプローチの考えがなかったことを知っています。もちろん彼女も監督としての視点から見ていますが、私は彼女が可能な限り客観的に見ていたと考えています。

―賞はあなたに新しい映画へのモチベーションを与えましたか。

この映画はうまくいった仕事です。また素晴らしい仕事がある限り演じたいと思っています。わたしはこの仕事がとても好きです。映画がとても好きです。しかし賞を取ったからといって、沢山の映画に出演するということではありません。良い仕事があればやりたいです。チーデム監督のような良く理解し合える人達と仕事をする機会があると良いなと思います。

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( 翻訳者:倉田杏実 )
( 記事ID:24260 )