イラン外相、トルコの問題はわれわれの問題でもある
2011年10月23日付 Yeni Safak 紙

チュクルジャでテロ攻撃が起こって後、トルコを訪問したイランのサーレヒ外相は、「トルコの問題は我々の問題でもある」と述べ、イランはテロとの闘いにおいてトルコの味方であるとのメッセージをおくった。ダウトオール外相もテロが完全に消滅されるまで共に協力していくことを述べた。

ハッキャーリでのテロ攻撃をうけて、盛んに外交交渉を行っているトルコ政府は、イラクのネチルヴァン・バルザーニ氏(イラク・クルディスタン民主党副党首)に引き続いてイランのアリー・アクバル・サーレヒ外相を迎えた。訪れたイラン外相はまずアフメト・ダウトオール外相と会談を行った。その後ギュル大統領とエルドアン首相のもとを訪れた。
ダウトオール外相とサーレヒ外相は外務省で会談を行った後、共同記者会見を開いた。会見ではテロとの闘いを包括的にすすめていくと述べたダウトオール外相は、「大切な私の同胞は、この問題でイランはトルコとの結束を強めていくと、力強く語ってくれた。我々はPKKとPEJAKを、我々の地域の安定を、そしてトルコ、クルド、そしてイランの人々を同じように脅かすものとして見ている」と述べた。最近二国の諜報及び治安組織の間で、テロとの闘いという文脈において非常に重要な人物が登用され、また非常に強力なメカニズムが作られたと語るダウトオール外相は、「PKKおよびPJAKと闘うという我々の決意、共に闘うという決意はゆるぎなく続いていく。今後も共同行動を計画し、このテロの脅威を完全に抹消するまで共に協力する」と述べた。

■我々はひとつの木の2本の枝である

訪れたサーレヒ外相は演説で、ハッキャーリのテロ攻撃で命を落とした人の親族に対し、イラン大統領およびイラン国、そしてイラン国民からの哀悼の意を伝えた。二国が何世紀もの間同胞関係を続けてきたことを強調するサーレヒ外相は、「イランとトルコはひとつの木の二本の枝である。トルコの問題は間違いなく我々の問題でもあり、我々の問題はも同様にトルコの問題となる。イランとトルコは互いに敵なのではなく、補完し合う者同士なのである。PKKとPJAKは二国共通の問題だ。我々はこれらの組織に対し、今まで以上の協力関係を築くべきであると信じている」というメッセージを送った。

■我々はカラユランを逮捕していない

サーレヒ外相は、PKKテロ組織の幹部のうちムラト・カラユランがイランによって逮捕されのち釈放されたという情報が伝えられ、様々なことが言われると、ダウトオール外相が電話でこの質問をし、情報収集のための許可をイラン側に求めたと説明した。サーレヒ外相は「全ての情報を収集し、これは真実ではないと分かった。カラユランは一度もイラン側に逮捕されたことがなかった。我々が逮捕していたら、我々は彼をどうして釈放するものか。これは、トルコの同胞を助けるのにとてもいい機会であった。カラユランを逮捕し釈放することに何の利益があるだろうか。繰り返すが、PKKもPJAKもテロリスト集団だ」と語った。

■協力の準備

アヌドゥッラー・ギュル大統領はサレヒ外相を招いた際に、トルコはテロとの闘いに強い決意で臨んでいることを強調し、イランとトルコの治安組織の間での協力が続いていることを明らかにした。サーレヒ外相はチュクルジャにおけるテロ攻撃についてお悔みの言葉を述べ、テロ終結に協力する準備をしていることを述べた。エルドアン首相は、サーレヒ外相を首相府に招いた。会談ではPKKとPJAKに対し二国が協力して行動を起こす方向で合意したことが分かった。会談には、アフメト・ダウトオール外相も参加している。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:倉田杏実 )
( 記事ID:24325 )