裁判所、KCK捜査で逮捕のエルサンル教授らに拘留決定
2011年11月02日付 Radikal 紙
右がラグプ・ザラコル氏、左がビュシャル・エルサンル教授
右がラグプ・ザラコル氏、左がビュシャル・エルサンル教授

KCK捜査で送検された47名のうち、エミネ・ビュシャル・エルサンル教授とラグプ・ザラコル氏を含む44名が逮捕された。

クルディスタン社会連合トルコ議会(KCK)に対するイスタンブル共和国首席検察局の捜査の結果、ビュシュラ・エルサンル教授と出版社のオーナーであるラグプ・ザラコル氏を含む50人が昨日(10月31日)朝、ベシクタシュのイスタンブル裁判所へ送致された。検察局の取調べの後、47名の容疑者は逮捕状と共に裁判所へ送検られた。うち3名の容疑者は検察局により釈放された。

イスタンブル第14重罪代理裁判所へ送られた容疑者達の取り調べは夜23時頃に始まった。14時間2人の判事により取り調べを受けた容疑者のうち24名が手続きを完了した。ビュシュラ・エルサンル教授とラグプ・ザラコルを含め24名のうち23名が逮捕された。容疑者1名は釈放された。また、他の判事に取り調べられた23名の容疑者のうち21名も逮捕された。こうして逮捕者数は44名にのぼった。

■ザラコル氏は、その晩、大臣に招待されていた

KCK捜査で逮捕された出版社経営者であるラグプ・ザラコル氏は罪状を否定して「罪に問われている活動全てが知的な活動である。長年続く問題の解決を支援するために動いている。だからこそ、今晩、文化観光大臣の後援で開催される国際会議へも招待されていたのだ」と供述したという。

「テロ組織メンバー」という罪で逮捕されたザラコル氏は、検事局での尋問で罪状を認めず、いかなる組織活動にも関わっていないと述べた。ザラコル氏は、平和民主党(BDP)の傘下で設立され政治アカデミーの2010年6月13日ウムラニイェで行われた開会式に参加しただけだと述べた。

「この開会式へは招待されたので参加しました。政界からBDPの共同党首や国会議員たちも参加していました。開会式の後、演説をしたのを覚えています。演説では政治アカデミーのようなものがヨーロッパにも例があること、特に社会主義運動へ影響を与えていると話しました。」

しかし、ザラコル氏は、(その後)この政治アカデミーの学校でいかなる授業もしていない、と述べたという。また、ザラコル氏は、自身の専門に関連し、長年トルコや世界の様々な場所での国際会議や大会、教育活動へ参加してきたと供述したという。

■容疑のかけられているものは全て知的な活動だ

ザラコル氏は家宅捜査で押収された資料が出版活動のためのものであったとし、「この資料は様々な本の原稿です。容疑のかけられている活動は全て知的なものだ。長年続いた問題への解決策支援のために行動している。だからこそ、今夜も文化観光大臣の後援で開催される国際会議へ招待されていたのだ」と 述べた。

供述の中でトルコが次第に権威化した体制になったと述べたザラコル氏は、「裁判所が私を今の仕事から引き離さないことを期待している」と続けた。

■エルサンル教授、武装テロ組織とは無関係だ

他方、約1時間供述を行ったビュシュラ・エルサンル教授も無罪を主張した。教授は「私は武装テロ組織とは無関係だ。このような容疑をかけられるとは心外だ。KCKという名の組織とは無関係だ」と述べた。一方、担当判事は捜査で押収されたメモにつき質問したという。

エルサンル氏は、それらは学術的な研究のなかで書いたメモであると述べ、「いくつかのメモは私が会議のパネリストとして受けた質問に答えるために、書いたものです。これらと武装テロ組織との関連がありません。私は何度か政治アカデミーで講義をしました。私は、今週の水曜日におこなう大学での博士課程のゼミや、政党内の任務としておこなっている憲法委員会に関する作業を中止したくはありません。そのため在宅起訴というかたちで釈放をお願いしたい」と述べた。

■アブジュ氏、違法な政治裁判

BDP中央執行委員会メンバーであるムスタファ・アブジュ氏は、供述の中で、KCK裁判で4千人以上が捕まったこと、この公判が違法な政治裁判であるとし、供述を拒否した。また、元教師であるケマル・セベン氏を含む容疑者数名が裁判所でクルド語で弁明することを望んだが、裁判所がこれを認めなかったという。

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( 翻訳者:榎本有紗 )
( 記事ID:24434 )