イラク:アル=マーリキー首相、サラーフ・アッディーン県訪問へ
2011年11月13日付 al-Sabah al-Jadid 紙

■イラク:県議会の決定の取り消しを要求

2011年11月13日 サバーフ・ジャディード紙

【バグダード:本紙】

アル=マーリキー首相、地方問題の解決のためにティクリート入り

サラーフ・アッディーン県副知事が発表したところによると、同県知事とヌーリー・アル=マーリキー首相の会談は前向きな成果をもたらし、近く首相が同県を訪れ、同県の「地方」宣言に関する問題について調査する運びとなった。

サラーフ・アッディーン県議会は先月、同県がイラク連邦政府から行政的・財政的に独立した「地方」になることについて投票を行い、3分の2の過半数が「地方」化に賛成票を投じたと表明した。このことは、同県も含む全国各地で行われたイラク治安維持軍による作戦に対する抗議であり、この作戦では数百の逮捕者が出た。

また、クルディスタン通信社[AK news]のアミーン・アズィーズ氏は次のように話した。「サラーフ・アッディーン県知事からの呼びかけをもとに開催された同県知事とヌーリー・アル=マーリキー首相の会議は、7つの前向きな点をもたらした。そのうち重要なものには、職業上の段階やいくつかの観点から見た同県に対する怠慢問題などが挙げられる。」また同氏は、アルマーリキー首相が同県の「地方」化問題を調査するために近日中にサラーフ・アッディーン県を訪れると予想されていることにも言及した。

また、アズィーズ氏は加えて「アル=マーリキー首相は、サラーフ・アッディーン県に対する約束の実行のために、同県の『地方」化宣言の決定取り消しを条件とした」と述べ、「同県知事は首相に対し、今回の件に関する決定は県議会によるものであることを強調した」と説明した。

また、アズィーズ氏は続けて、以下のように述べた。「サラーフ・アッディーン県議会は、アル=マーリキー首相の訪問の呼びかけを拒否した。その理由は、他のイラクの県と同様にアル=マーリキー首相がサラーフ・アッディーン県訪問を差し控えてきたからである。」

2005年に制定されたイラク憲法は、イラクの各県に対して、イラク連邦政府から財政上・行政上の高い独立性を享受できる「地方」を設置することを認めている。また同憲法は、2つ以上の県が共同の「地方」を設置することを認めている。

サラーフ・アッディーン県副知事は「行政的、財政的に独立した『地方』を宣言するという決定に県側が固執するのには、同県がいくつかの油田やその他の経済的要素を所有しているにも関わらず、同県が中央政府による怠慢という問題に直面しているという背景がある。」と強調した。また、「決定の背後に、クルド系のイラクの、あるいはアラブの政治機関あるいは政治指導者らがいること」については否定した。

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( 翻訳者:川口航史 )
( 記事ID:24537 )