リビア前暫定政権当局者:新体制幹部は資金、武器、諸関係の面での援護を受けている
2011年11月25日付 al-Quds al-Arabi 紙

■リビア前暫定政権当局者:新体制幹部は資金、武器、諸関係の面での援護を受けている

2011年11月25日『クドゥス・アラビー』

【トリポリ:ロイター】

 前リビア首相代理、アリー・アッ=タルフーニーは、現職の幹部たちは、選挙によらない官僚であり「資金、武器、諸関係の面で援護されている」と評し、リビアの90パーセントは政治的発言力がない、と警告した。

 アッ=タルフーニーの声明は今までのところ、リビアの政治家によるリビアの新指導者たちに対する最も強い批判である。新指導者たちは故ムアンマル・アル=カッザーフィー氏のの42年にわたる政権に終止符を打ち、以来政権を掌握している。

 暫定国家評議会は、リビア首相アブドゥルラヒーム・アル=キーブ率いる暫定新政権樹立の役目を負っていた。火曜日(22日)新政権は公示され、民主主義に向かう国家指導部のもとで承認された。

 アッ=タルフーニーは、木曜日(24日)新政府樹立の数時間後、今リビアで聞かれる声は、選挙を経ていない官僚の声であり、暫定国家評議会の声であり、資金、武器、諸関係の援護を外部から受けている、その他の者の声である、述べた。

 また、記者会見において、リビア人の声を聞くときが来たこと、またリビア立憲的民主主義への動きを再構築する必要があることを付け加えた。

 アッ=タルフーニーは、解消したリビア暫定政権の石油および財務大臣であり、短期間ではあるが、首相代理の地位にあった。昨日(24日)民主主義を誓う新政府樹立を受けて、この地位から退いている。

 アッ=タルフーニーは、最後の瞬間までアル=キーブ政権の最も有望な財務大臣候補であった。彼は、新政権に入るようにとの要求があったが、自由な発言を望んでいることから、暫定時の難しさを理由に拒否した、と述べた。

 アッ=タルフーニーは記者団に、それ以上の詳細には触れずに、リビアの主権に迫る脅威が見られると述べた。また、リビアの民衆革命は危機に瀕しており、経済問題はその最たるものであると指摘した。

 また、アッ=タルフーニーは暫定国民評議会は、いまだに国家正規軍の指揮下でリビアをさまよっている様々な武装国民軍を融合することに完全に失敗した、と付け加えた。

 アッ=タルフーニーは、血なまぐさい闘争のあと、生まれたばかりのリビア政権が直面する、多大な治安面、経済面での困難さを指摘した。また、石油関連施設の安全も重要であると述べた。

 また、新政権がこれらの問題にまじめに取り組むよう望むと付け加えたが、アッ=タルフーニーは新政権の成功を願うことを繰り返し表現し、(そのために)機会が与えられるべきであるとも述べた。

 暫定国家評議会は火曜日(22日)、地域の派閥間の敵対関係を静めることに務めることになる人材を含む新政権の樹立を公表したが、アル=アマズィーガ(注:ベルベル人)のようなある種のグループは適格な代表の不在に抗議して、新政権のボイコットを行った。
 
 
 

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( 翻訳者:山崎やよい )
( 記事ID:24646 )