エジプト:アル=ガンズーリーの首相指名が軍とタハリール広場の群集との緊張を増大
2011年11月26日付 Al-Nahar 紙

エジプト:アル=ガンズーリーの首相指名が軍とタハリール広場の群集との緊張を増大
ホワイトハウスは「できるだけ早く」民政移管を行うよう強く働きかける

2011年11月26日【アン=ナハール】

人民議会選挙の第一段階の期日の二日前、軍最高評議会と、可能な限り早く民政移管を求めるタハリール広場のデモ隊との間で、緊張の度合いが増した 。この選挙は、ホスニー・ムバーラク前大統領の長期政権後、エジプトで初めて行われるものであり、また同国の二大都市であるカイロとアレキサンドリアで月曜日に行われる予定である。今回の緊張は、軍最高評議会が、ムバーラク前政権期に首相を務めたカマール・アル=ガンズーリー氏(78歳)に、先週辞表を提出したイサーム・シャラフ政権の後を継いで 救国政府 を組閣するよう委ねたことを受けて高まったものである。タハリール広場の数万人のデモ隊は、彼 が前政権を象徴する人物のひとりだという根拠のもとに、その 指名 を即時に拒絶した 。

アル=ガンズーリー氏は報道記者会見で、同氏は彼の前任者たちが手にしていた権限をはるかに越える権限を手中にしており、また人民議会選挙が開始される前に組閣することは不可能であり、そして新政府がすべての国民を満足させられるようを願っている、と明らかにした。

エジプト最大のイスラーム主義運動であり最も 組織化された政治的勢力であるムスリム同胞団は、タハリール広場でのデモには参加しなかった。その一方で、デモ参加者は、アズハルの大イマームが彼らの支持にまわって影響力を行使 したことにより、精神的支援を得た。アズハルが 数十年 前から政権支持の立場をとってきたことを鑑みると、このアズハルのデモ支持は、エジプトの政治状況における例外的な一歩となるものである。

またホワイトハウスは、軍最高評議会に対する書簡で厳しい態度を取り、エジプト軍に対して「できるだけ早く」完全な文民統治のための道を開くよう呼びかけた。

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( 翻訳者:丸橋遼太 )
( 記事ID:24652 )