世界記録、「ヤー・アリー」の雄叫びとともに更新
2011年11月14日付 Jam-e Jam 紙


 オランダ、スヘフェニンゲン〔北海に面す南ホラント州の一地区〕での〔第27回ウェイトリフティング世界選手権における〕故マフムード・ナームジューの今尚記憶に残る活躍によって、イランが重量挙げにおいて初の金メダルを獲得した1949年以来、我が国の重量挙げのナショナルチームは、ウェイトリフティング世界選手権で表彰台に上る経験を全く味わってこなかった〔※1〕。しかし、我が国のヘビー級の重量挙げ選手二人の栄光によって、昨夜イラン・スポーツ史上初の快挙が成し遂げられた〔※2〕。

※訳注1:世界選手権などでのイラン人重量挙げ選手の活躍は目覚ましく、この文章は誤っている。例えばホセイン・レザーザーデ選手は、世界選手権でアテネ大会以降合計5つのメダル(うち金4つ)を獲得している。

※訳注2:ベフダード・サリーミー選手とサッジャード・アヌーシールヴァーニー選手の二人によって、105㎏超級の金と銀の二つのメダルを同時に獲得したことを指している。


 こうした中もう一つの重要なのは、〔バーベルを頭上へ一気に引き上げて立ち上がる〕スナッチにおけるホセイン・レザーザーデの世界記録が破られたことだ。

 世界のヘビー級重量挙げ選手全員が競技台に上った後、最後にベフダード・サリーミーの試技の番となった。そして一回目の選択で201kgのバーベルを持ち上げて、金メダルを手に入れた。サリーミーは2回目に209㎏のバーベルを持ち上げるべく競技台に上り、それもやすやすと頭上に持ち上げた。そしてついに、世界記録を破る時がきた。8年前にホセイン・レザーザーデが213㎏のバーベルを持ち上げて、自らの名を刻んだ記録である。サリーミーが世界選手権パリ大会のスナッチで最後に選んだのは、214㎏であった。

 ベフダード・サリーミーはイラン国民にビッグなプレゼントを贈ろうと、「ヤー・アリー(おお、アリーよ)〔※〕」と叫びながら、シャフト(バーベルの棒の部分)を両の手に握りしめた。

※訳注:イラン人が重いものを持ち上げる時に発するかけ声

 そしてその数秒後、バーベルがベフダードの頭上に持ち上がり、会場は世界記録更新による興奮に沸き立った。こうした中、サリーミーにこの大いなる成功の祝いの言葉を掛けようと真っ先に競技台に昇ったのは、他ならぬホセイン・レザーザーデであった。

〔‥‥〕

 ベフダードも感激していた。嬉しさのあまり、会場で〔バーベルを一度肩に乗せて、次に頭上に持ち上げる〕クリーン&ジャークを始める前に、歓喜の涙を流してしまったのだ。

 このガーエムシャフル〔テヘランの北西237㎞に位置するマーザンダラーン州の都市〕出身の22歳の重量挙げ選手は、クリーン&ジャークでも自身の力を世界中の人々に誇示し、241㎏と250㎏のバーベルを持ち上げて、クリーン&ジャーク、及び〔スナッチとクリーン&ジャークの両種目を合わせた〕合計の金メダルを楽々と手に入れた。

 サリーミーは自身の最後の試技で260㎏を選択し、今度は11年前シドニー・オリンピックにおいて合計472㎏を記録したホセイン・レザーザーデの世界記録に挑んだが、失敗に終わり、最終的に合計464㎏でイラン重量挙げにとってのフィニッシュを飾った。

〔‥‥〕

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( 翻訳者:8408172 )
( 記事ID:24656 )