トゥンジェリ大、クルド語・ザザ語の授業に受講者ゼロ
2011年11月26日付 Zaman 紙
トゥンジェリ大学で2009年より選択授業としてザザ語、クルド語の授業が開講されているが、今年度、受講者がひとりもいないという。
トゥンジェリ大学長ドゥルムシュ・ボズトゥー教授は、両選択授業の受講者がひとりもいなかったことに関して「我々の大学ではクルマンジ語・ザザ語の選択授業を開講しております。2009年~2010年度には学生の37%がクルマンジ語を、また34%がザザ語を選択しました。しかし2010~2011年度にはその割合はクルマンジ語12%、ザザ語は7%にまで低下しました。10月からは2011~2012年度の学期がスタートしていますが、10月10日に学生の履修登録を行ったところ、両講座の受講者の数はゼロでした。学生たちの背景には特に変化がなく、大半が東部や南東部出身です」と説明した。
教員から選択希望者ゼロの原因について調査を望む声があった、と話すボズトゥー教授は次のようにつづけた。
「この調査に学生からはさまざまな回答が寄せらましたが、次の3つの回答がグラフ中で抜きん出ていました。それらは①我々の国では法律、民主主義、そして人権の水準があがり、学生たちはいまや、個人の考えを自由に発言できるようになっている。学生らは『これは私の母語だ』と言っている、なのに、なぜ(クルド語の授業は)一時間程度の美術や音楽、体育の授業のような選択授業なのか(と、不満をもらしている)、②『受講しても教員が不足している』、③『母語はトルコ語だが、この地域ではザザ語やクルド語が話されているのでそれを勉強しようと思って受講したものの、後々興味が薄れて、それ以降は英語を受講している』といったものでした。」
ボズトゥー教授は、トルコでの法、民主主義、そして人権のさらなる普遍化にともない、母語教育はさらに自由になると思うと語り「母語教育の自由は初等教育から、高校、大学で実現されるでしょう。我々も大学としてそれらを教えることのできる教員の育成をめざし、東方諸言語のうち、ザザ語・クルマンジ語、ペルシア語、アラビア語、そしてその文学を学べる学部を設立します。そしてここから教員の養成をはかります」と話した。
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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:24659 )