アメリカ副大統領、バグダッドで「アメリカの犠牲」のリマインドと戦略的枠組み合意の活性化
2011年11月30日付 Al-Nahar 紙
■バイデン、バグダッドにて「アメリカの犠牲」のリマインドと戦略的枠組み合意の活性化
2011年11月30日『アン=ナハール』
アメリカ副大統領、ジョー・バイデンは、2日間にわたる突然の訪問で、昨日(29日)バグダッドに到着した。この訪問の目的は、二カ国間の将来的な協力の基礎を制定し、また9年前にアメリカがイラクに侵攻させ、本年末直前に引き上げることになったアメリカ軍の、駐留の終結を祝うためである。
バグダッド国際空港で、在イラク・アメリカ大使、ジェームズ・ジェフリー氏と、イラク駐留アメリカ軍指揮官、ルウィード・オーストン将軍、および外交関係者が副大統領を迎えた。
戦争後約9年、アメリカは、現地にて軍の存在なしでイラクとの関係を操作していかなければならない。しかしイラクは、その膨大な石油埋蔵量や、世界的にも大きなアメリカ大使館、そして、イランの隣接国であるというイラクの中東における戦略的位置により、軍の撤収後もアメリカの利害のトップ・プライオリティーに留まることになる。ジェフリー大使は記者団に、「イラクとの関係の将来にとって、歴史的な段階にある。」と述べた。
アメリカ大統領、バラク・オバマ氏は10月21日、二国間で調印された治安合意の期限切れに伴い、アメリカ軍が2011年末にイラクより実質的に撤退することを公表した。現在までのところ、アメリカの訓練員の免責事項の容認に関するイラクの拒否を受けて、イラクにおけるアメリカ人の訓練ミッションに関しての両国間の交渉は失敗に終わっている。
ホワイト・ハウスの当局者は、バイデン氏はイラクでのハイレベルのアメリカ・イラク間の調整委員会の会議に参加するために、この訪問を述べた。また、ヌーリー・マリキー首相、ジャラール・タラバーニー大統領、国会議長ウサーマ・アン=ヌジャイフィー、その他のイラク人政治家とのの会談も開かれた。バイデン氏は「犠牲となったアメリカ兵、イラク兵と、彼らの功績を記念する」ための記念式典に出席し、スピーチを行うことを明らかにした。また、オバマ政権は「イラクでの約束を果たした」と付け加え、暴力的行為は2003年以来最低のレベルとなった」と指摘した。
副大統領になってから8度目のイラク訪問であるが、その到着の直前、イラク副大統領フダイル・アル=フザーイーは、ジェフリー氏とオーストン氏を歓迎しながら、アメリカとイラクは「軍事協力から教育、投資、保険面での協力への新たな転換期を迎えた」と強調した。また、イラク政府機関のサイトへの声明の中で、「アメリカ軍が撤退を完了する日を、成就の日と名づける。この日は我々のパートナーが治安に関する合意の諸事項の実践を信頼することを指し示す前向きなメッセージを含んでいるのだ」と述べた。
アメリカ大使は、「アメリカ政府はイラクでの政治活動の成功を最も意識している。イラク政府を出来る限りにおいて支援し・・・・国内問題に関しては非介入の立場を守る。」と強調した。また、会談中、「極めて多くの課題を検討したが、その中で最も顕著な事項は、イラク軍の準備と訓練の分野で、アメリカ・イラク両政府間が調印した戦略的枠組みの合意の活性化であった」とした。
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( 翻訳者:山崎やよい )
( 記事ID:24701 )