売れてます、デルスィム関連本
2011年12月06日付 Zaman 紙

昨今、1938年に起きた事件に関連してデルスィムが頻繁にクローズアップされるようになり、デルスィム事件とその歴史、またこのテーマに関連した書籍が高い関心を集めるようになった。

アナトリア通信の取材によると、デルスィム事件に関し最も話題を集めている書籍は、解放戦争司令官イッゼティン・チャルシュラル大将の蔵書から発見され、イレティシム出版から出版された『デルスィム報告書』である。

著者、発行日不明で、「極秘」、「機密」、「部外秘」で100部のみ印刷された『デルスィム報告書』を再販したイレティシム出版は、更に、 ジェマル・タシュ著の『山中で失われたカギ:デルスィム1938年の物語』とシュクリュ・アスラン著の『デルスィム&秘密の中身』も出版してい る。

『デルスィム報告書』、『山中に失われたカギ:デルスィム1938年の物語』の編集者であるクヴァンチュ・コチャク氏は、アナトリア通信に対し行ったコメントで、近代史に光明を投じる『デルスィム報告書』が1938年の事件以前のことを論じており、それにより、デルスィム及びその近郊に暮らす部族及び部族構成員の詳細が記述されていると伝えた。

コチャク氏は、同書ではデルスィムに関し1919年に開始した掃討作戦計画が論じられているとし、「本書は、とりわけ1938年の事件を解説するものではありません。デルスィムにて実施された10、11回の掃討作戦が書いてあるのです。また1919年、1926年、1930年の行動計画を知ることもできます。トルコで長く燻っている問題です…。これこそデルスィム報告書の核心です。1938年から当該問題を論じる事が不適切であると提起しています。本書は、デルスィム事件のプロセスが如何に展開したのかが考察されている点からも非常に重要です。更に、デルスィムに暮らした人々が何処へ強制移住させられたのかに関しても論じられています」と述べた。

デルスィム関連書籍は長期に渡って特定の読者層に人気があると口にしたコチャク氏は、「こうした書籍は常に関心を集めていますが、昨今の事件で書籍の売り上げが伸びました」と語った。

『山中に失われたカギ:デルスィム1938年の物語』の内容にも触れたコチャク氏は、本書では、1938年の事件体験者の証言を扱っていると伝えた。

■ 「一時期、沈静化した」

クリプト出版販売・流通統括マネージャーのハカン・メルミジオール氏は、イブラヒム・ユルマズチェリキ著の『デルスィム県』、カアン・ギョカルプ著の『デ ルスィム生まれのディヤプ・アア』、そしてルザー・ゼルユト著の『デルスィム反乱とセイト・ルザーの真相』という書籍を発売したと述べた。

メルミジオール氏は、「デルスィム問題は、約1年から1年半前に初めて大きく取り上げられました。一時期、問題が沈静化した事もありました。昨今の情勢に伴いデルスィム問題に対する読者の関心が高まったと言えるでしょう。デルスィム関連書籍には大きな需要があります」と述べた。

同氏は、ルザー・ゼルユト氏の著書が最も高い関心を集めているとし、この本が11回刷られて発売されおり、また新版には新資料も追加されていると伝えた。

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( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:24774 )