チュニジア人芸術家が雑誌の表紙にセミヌードを掲載
2011年12月04日付 al-Quds al-Arabi 紙


チュニジア人芸術家が雑誌の表紙にセミヌードを掲載


2011年12月4日『アル=クドゥス・アル=アラビー』


【ロンドン:本紙】


チュニジアの芸術家ナーディヤ・ブースタさんは雑誌の表紙を飾る上半身裸の状態でカメラの前に立つことを敢行した。その背後にはいかなる動機も存在しないとしている。エジプトの芸術家労働組合は彼女の名前をブラックリストに載せた。
レポートはチュニジア人芸術家の写真がソーシャルネットワーキングサイトやフェイスブックの彼女自身のページで反響やセンセーションを巻き起こしたと報告した。


この一歩が踏み出されたのは、エジプト人ブロガーのアリア・アル=マフディーさんが自身の書き込みのなかで全裸の写真を公開し、アラブ人女性に性革命を呼びかけた事に対する議論が高まった後だった。


エジプトの新聞は、芸術家労働組合のアラブ芸術協会の会長であるムハンマド・アーイド・アル=カフターニー氏の声明を引用し、チュニジアの芸術家ナーディヤ・ブースタさんのブラックリストへの掲載完了と、すべての制作会社やメディア、新聞、そしてすべての芸術家労働組合が予定表から彼女をはずすことを強く求め、彼女に協力しないよう求められたことを伝えた。


アル=カフターニー氏は「同芸術家は彼女自身を裸体で穢すことで、アラブ芸術を穢した。彼女が上半身裸の写真をある雑誌の表紙に掲載したことを受け、組合は、会長や理事会メンバー、組合メンバーを代表して彼女の行動を非難し、アラブ芸術を穢すあらゆる芸術家と戦い、糾弾することを強調する。」と付け加えた。


チュニジアの芸術家ナーディヤ・ブースタさんはチュニジアの雑誌Tunivisionの表紙で上半身を少しだけ隠した状態で現れ、その写真はフェイスブック上で広まり、それに対するコメントも広まった。そのコメントのなかで同芸術家に対し「革命時の弾圧や圧力という弾丸に抵抗するために裸体を見せた女性たちと、宗教的、倫理的表現を考慮することなしにいくつかのディナールを得るために彼女自身の裸体で取引したナーディヤ・ブスターさんとの間には本当に大きな違いがある。」と述べている。


一方で、特にチュニジア革命とイスラーム・アン=ナフダ(訳注:チュニジアの政党)の躍進のあと、一部の人は彼女がチュニジアの女性の名を穢し、安価な商品にしようとしていると非難している。


コメントの多くがチュニジア人芸術家とエジプト人ブロガーの行為を結びつけ、ヌードの悪影響の伝染という形で捕らえている。

ナーディヤ・ブースタさんが地元のラジオ局のインタビューでコメントしたところによると、彼女はこういった角度からこの問題については考えなかったと述べ、彼女はただ映画『チュニジア物語』の制作チームの提案に合意しただけであると述べた。この映画は彼女が参加し、映画の宣伝のためにこのような写真を撮ったという。


ロシア・アル=ヤウム局が取り上げた彼女の声明のなかで、今回のようなやり方でカメラの前に立ったことに対していかなる政治的動機も存在しないことを強調し、一方で彼女の体は「表現の手段」であるとし、彼女の考えや意見を表現する権利を行使する際に、彼女の体を対象外とする説得力のある理由がないと主張した。

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( 翻訳者:袖山結生 )
( 記事ID:24830 )