人気TVドラマ「狼たちの谷」、トプカプ宮殿聖遺物室で撮影で物議
2011年12月14日付 Zaman 紙
『狼たちの谷』の主人公ポラト
預言者ムハンマドの聖上衣や剣といった貴重な宝物が収められているトプカプ宮殿の聖遺物室でドラマ『狼たちの谷-待ち伏せ』の撮影が行われた。歴史家たちがこの事態に反発を示す中、関係者が撮影の許可を、歴史的作品の密輸に関するメッセージを脚本に含めるという条件で与えていたことが分かった。
ドラマ『狼たちの谷-待ち伏せ』で、木曜日に放送される回の数シーンが、トプカプ宮殿の聖遺物のある部屋で撮影されることをめぐり、議論が巻き起こっている。イスタンブル文化観光局に撮影許可を申請したドラマ制作会社パナ・フィルムは、トプカプ博物館のイルベル・オルタイル館長とイスタンブル文化観光局関係者を含めた査定チームの許可を得て聖遺物室に入った。ただし文化観光局関係者らは、ドラマの撮影にあたっていくつかの条件を設けていた。(これに関して)フラッシュ撮影さえ禁止されている場所で、まずカメラの光が預言者の聖遺物の上に直接あたらないように配慮することが求められた。また、ドラマの脚本に聖遺物をはじめとする歴史的作品の保護、密輸といった重要な問題に言及するやり取りをいれるという条件が提示された。文化観光局関係者らのこの要求に沿って、ドラマの主人公ポラト・アレムダルは、これから放送される回で歴史的作品の密輸について重要なメッセージを伝える。
■中東からの旅行者にもメッセージ
一方で、ドラマが中東諸国で広く支持されていることが、許可を与える上で重要な役割を果たした。関係者は、ドラマの舞台にすることによって、旅行者の注目を集めることができるという考えで許可を与えたという。聖遺物室で初めて撮影が行われるという指摘を否定した文化観光局関係者は、以前にもラマザン番組のための撮影で解放されたこと、そしてそこでもカメラの光を制限する条件が設けられていたことを説明した。この件に関して文化観光省のエルトゥールル・ギュナイ大臣は、トプカプ宮殿の聖遺物室での撮影許可を誰が与えたのか、調査すると述べた。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:大嶽真梨子 )
( 記事ID:24840 )