■欧米の治安企業がアル=カッザーフィーの財宝をリビアの砂漠で捜索

2011年12月19日『クドゥス・アラビー』

【各国首都：通信各社】

報道によると、欧米の複数の治安会社が数トンの金塊や希少な宝石、数億のドルやユーロ[の現金]を探すという熱狂的なキャンペーンを展開し始めたという。それらは、殺害されたムアンマル・アル=カッザーフィー大佐に近い者たちが、移行評議会の軍勢によりトリポリが陥落したのちに砂漠に埋めたと信じられているものである。

昨日月曜日[19日]の『アル=ハバル』紙が沿岸地域の治安問題に関連する治安筋の発言を引用して、「ニジェール当局がリビア人2名を密入国で逮捕した。」と伝えた。ニジェール当局は、両容疑者がアル=カッザーフィーの資金や財宝を探そうと尽力しているアメリカの治安会社と協力する問題を捜査していた。治安機関は、両名が装備していた武器と高度な通信機器を押収した後、それらの資金や財宝はリビアの西部の砂漠に埋められたと疑っているものである。

同紙によると、数日前に[ニジェール北部の]アーリット (Arlit) で逮捕された2名のリビア人は、アメリカの治安会社によってアル=カッザーフィーの諜報[機関の]幹部の一人を勧誘する任務を委託されていたという。その人物は数週間前にニジェールに逃走することができたと考えられている人物である。また、同人物は、アル=カッザーフィーに最も近い人物の一人であり、おそらくリビアの「ムワイジー」少佐である。この人物のフルネームはサイード・カマーンと考えられている。同人はリビア諜報機関の将校であり、アル=カッザーフィーが存命中の最後の数週間、アル=カッザーフィーに近い人物の一人でと考えられている。同人は、ニジェール方面へ逃走したと考えられている。

また、同治安筋によると、「[その人物は]アル=カッザーフィーがトリポリを離れる前に引き出した資金を追跡する欧米諸国の治安・諜報機関にとって最重要指名手配犯の一人になった。」という。また、アル=カッザーフィー大佐が所有していた金塊は少なくとも4トン、現金は200万から500万ドルと示唆した。それらのほとんどはリビアの銀行から引き出され、依然としてその行方は不明のままである。

[また、同治安筋は]金属探知機とGPSを備えた欧米の偵察機はリビアの砂漠を広範に調査していったと明らかにした。とりわけ、「アル=ハマーダ・アル=ハムラー」というリビア西部のチュニジアとアルジェリアの国境近くの場所や、リビア西部の「ティヌハーン」、「フェッザーン」砂漠を捜索したという。偵察機による調査は、リビア中部の[フェッザーン北部のオアシス都市]フン近くの砂漠に埋められた金塊が発見された直後ことだった。

アルジェリアとリビアの国境では過去数週間、偵察機が低空で重点的に飛行していたのが目撃された。それらの飛行機は、NATO司令部からいわゆる「アル=カッザーフィーの財宝」を探すためにリビアの中部や西部の複数の場所の砂漠を捜索するよう命じられたものと考えられている。

『アル=ハバル』紙は、捜査の結果はアル=カッザーフィーが所有していた資金隠蔽の任務を「ムワイジー」少佐に任せたことを示していると報じた。アル=カッザーフィーは持ち運ぶ資金を少額にしていた。また、リビア西部の砂漠にある地下の隠し場所に資金を隠したのは9月半ばと考えられている。

Tweet

この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

　同じジャンルの記事を見る

（ 翻訳者:松尾愛 ）
（ 記事ID:24880 )