レバノン:マロン派がヒズブッラーに使節を派遣
2011年12月21日付 al-Hayat 紙


■アッ=ラーイー総大司教、地元と地域の情勢推移を検討するためナスルッラー書記長に使節団を派遣

2011年12月21日 『アル=ハヤート』

【ベイルート:本紙】


 「ヒズブッラー」のナスルッラー書記長は、キリスト教マロン派使節団と「様々な地方・地域情勢」に関して話し合い、「様々な問題と最新情勢に関し継続的に連絡を取ることに合意した」。ナスルッラー書記長と会談した使節団には、以下の人々が含まれる。ベイルート大司教のブールス・マタル司教、ビキルキー[※訳注:キリスト教マロン派総大司教座の所在地]の「ヒズブッラー」との対話のための委員会のサミール・マズルーム副長老、ハーリス・シハーブの両委員。

 「ヒズブッラー」の報道関係部門は、以下の通り声明を発表した。「今般の使節団の来訪は、マロン派総大司教の委託を受けて行われたものである。使節団はナスルッラー書記長に、アッ=ラーイー総大司教の選出後に祝辞を述べるために使節を派遣したこと、および様々な地域、特にレバノン南部とバアルベック郡―ヘルメル郡における大衆の総大司教に対する歓迎への配慮に対して謝意を表明した。」

 マズルーム大司教は、「訪問は前向きなものであった。この訪問は、(ヒズブッラーとの)対話を任務とする委員会が開始した連絡を再開するためのものである。」と表明した。マズルーム大司教は「LBC」放送局に対し、「「ヒズブッラー」と対話するための委員会はナスルッラー・スファイル総大司教の時代に存在していたが、その活動は諸理由により止まっていた。そして先日再び両者が連帯し、同委員会の活動が再開する機会がおとずれた。」と述べた。また、同大司教は、「ラーサー郡の土地に関しては、議論しなかった。なぜなら、その問題は司法の手のもとにあるからだ。」と強調した。そして、「我々は我々が現在レバノン、そして地域で過ごしていることについて話した。そして、いくつかの点について意見交換が行われた。」付け加えた上で、「(ヒズブッラーと)共通の点があること」を強調した。

 マズルーム大司教は質問に返答して、「ナスルッラー氏はシリア関連の問題に関する彼の見解を明らかにし、彼が持つ情報を私たちに提示してくれた。(シリア問題について)双方で意見交換した。」と答えた。

 マズルーム大司教はアッ=ラーイー総大司教とナスルッラー氏の間で会談が開かれる可能性に関し、「(ナスルッラー)氏に総大司教猊下との会談に際し支障があるとは思わない。総大司教の側にもナスルッラー氏と会談を開くことに支障はない。」と述べ、「話し合いは続き、会談も開かれることになるだろう。」と強調した。

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:24894 )