エジプト:「同胞団」は「憲法議会」で多数派、サラフィー主義者や「ワフド党」が続く
2012年01月07日付 al-Hayat 紙


エジプト:「同胞団」は「憲法議会」で多数派、サラフィー主義者や「ワフド党」が続く

2012年1月7日『アル=ハヤート』

【カイロ:アフマド・ラヒーム】

人民議会(議会の第一院)選挙の最後となる第三段階の第一回投票のほぼ最終的な結果が発表され、「1月25日革命」以来、エジプトの議会の最初の特徴が明らかになり始めた。予想されていたように、「ムスリム同胞団」の政治的組織である「自由公正党」が最多数の議席を獲得し、また、サラフィー主義の「アン=ヌール党」がそれに続き、そして予期されていなかったことには、「アル=ワフド党」が「エジプト・ブロック」同盟を第3位から第4位に降格させた。エジプト・ブロック同盟には、「自由エジプト人党」、「エジプト社会民主党」、「アッ=タガンムウ党」が含まれている。

「自由公正党」は昨日[6日]、第三段階での票の約37%を比例議席において獲得したと発表した。第三段階では比例議席に100議席が割り当てられた。同様に、3つの個人議席の確定と、29議席の決選投票への進出を発表した。2議席の結果については、まだ発表されていないままである。

サラフィー主義の「アン=ヌール党」に関しては、同党報道官のムハンマド・ヌール氏が本紙に次のように述べた。アン=ヌール党は比例議席で票の約27%を獲得した一方、個人議席では2議席を確保し、約26議席の決選投票に挑むと語った。

「アル=ワフド党」の指導者であるイサーム・スィーハ氏によると、アル=ワフド党は第三回投票で12議席を獲得した。一方、「エジプト社会民主党」の報道官ハーラ・ムスタファー氏は、第三段階でのブロックの結果を強調せず、同党がミニヤー県で2議席のみを確保したと明かした。

また、第三段階のの最も目立った結果としては、「国民党」の元指導者であるアル=ムナッハル・アブドゥルラヒーム・アル=グール氏が、ケナ県(エジプト南部)のナジャア・ハマーディ選挙区の決選投票に進出したことである。同選挙区の決選投票は、無所属の候補者を相手に行われる。彼は、革命勢力の保守を掲げ、アル=グール氏を前政権の象徴であり、いわゆる「名残」と名づけられた最も著名な人物の一人とみなしている。同様に、ムルタダー・マンスール顧問が、ダクハリーヤ県(エジプトのデルタ地帯)の第五選挙区での決選投票に進出する。同選挙区での決選投票では、同氏は「同胞団」のハーリド・アッ=ダイブ氏と争う。マンスール氏は、「ラクダの戦い」の呼び名で報道されたことで知られているデモ隊殺害問題の原告である。

司法の正確な実行のために、26議席の選挙が延期されたにもかかわらず、現在までに発表された結果によって、新たな議会の特徴が明らかになっている。498議席からなる新たな議会は、新憲法の策定を委任するための委員会を選出することになっている。

「自由公正党」に率いられる「エジプトのための民主同盟」の調整役であるワヒード・アブドゥルマジード氏は、本紙に次のように述べた。同盟はおそらく230議席を達成するだろう。その内訳は、約210議席を「自由公正党」が確保し、残りの議席は同盟に所属する諸政党が獲得する見込みだ。また、同氏は、同盟は260議席での勝利を目標としていたが、「予期せぬアン=ヌール党の躍進が選挙の全ての勢力地図を塗り替えた。」と明かした。

「アン=ヌール党」の報道官は、同党が新たな議会の120議席を勝ち取り、その結果、人民議会で第二に大きいブロックを形成すると見込んだ。さらに、同党は設定していた目標を実現したと指摘した。また、「アル=ワフド党」の指導者であるイサーム・スィーハ氏は、同党が40名の議員によって、議会で第三に大きいブロックとなるのは確実であると述べた。さらに、最後の第二・第三段階で「アル=ワフド党」の結果が向上したという功績は、中間世代によるものだと付け加えた。同氏は、中間世代は最善を尽くして選挙を勝ち抜くため、指導者との和解を行おうと尽力したと述べた。また、同氏はこの勝利は目標よりはるかに少ないと明かした。

「エジプト社会民主党」の報道官であるハーラ・ムスタファー氏は、「エジプト・ブロック」同盟は第3位に続くことを期待していたが、「第三段階ではアル=ワフド党が同盟を上回ったことが明らかになっている」と述べた。また、同盟は目標達成に失敗したと明かした。

一方、元アメリカ大統領で「カーター財団」の長であるジミー・カーター氏が、次の月曜日(9日)にエジプトを訪問する。この訪問は、最終段階となる第三段階の決選投票のフォローアップに参加するためである。選挙管理最高委員会は今日[7日]午後、第三段階の最終結果を発表する。また、比例議席の最終的な結果を発表する前に、延期された選挙区での選挙の完了を待つことになっている。

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( 翻訳者:増田里紗 )
( 記事ID:25101 )