【社会部:マルヤム・ハッバーズ】司法当局はいまだ、犯罪の発生防止には各機関の協力が必要だとの見方を示している。しかしこれまで、こうした協力が実現されたことがないばかりか、司法権の統計によると、〔警察などによる捜査を免れた〕事件ファイルが6ヶ月ごとに3%ずつ増えている有様である。
司法権 統計・情報技術センターのシャフリヤーリー所長は昨日、「犯罪統計会議」の席上で、この数字を示した上で、〔警察などによる〕捜査を免れた司法ファイルが6ヵ月間で3%、年間で6%増えていると述べた。
同氏はさらに、今年に入って最初の6ヵ月間〔2011年3~9月〕で傷害、損傷、名誉毀損、麻薬の所持・使用、破壊行為、脅迫行為、不正な小切手の発行、麻薬密売などが、全国で立件された事件の容疑のトップ10を占めているとする統計を示した。
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他方、昨日国家刑事警察のアフマド・バトゥーリー長官も「犯罪統計会議」で〔‥‥〕社会における犯罪の現実は統計と合致していないと指摘し、こうした不一致の原因を分析することが必要だと強調した。
ファールス通信の報道によると、バトゥーリー氏はきちんとした計画と統計なくして犯罪の予防は不可能だとの認識を示し、次のように述べた。「現在の統計には欠陥がある。グレーゾーンとなっている統計領域が大きすぎるのだ。それゆえ、まずは統計が不足し、社会の現実に合っていないという問題を軽減することが必要だ。しかしこのことは、忠告を行ったり、通達を出したりすることで解決するものではない。むしろ、社会における犯罪の現実がなぜ統計と一致しないのか、その原因を分析する必要があるのだ」。
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バトゥーリー長官による現状の統計批判は、これまでになく率直なものである。その一方で、アーヤトッラー・アーモリー=ラーリージャーニー司法権長官も昨日の会議に寄せたメッセージの中で、犯罪現象に関する正確な統計の必要性を強調するなど、正確な統計への社会の要求がどれだけ大きいかが明らかとなっている。
国の犯罪統計は犯罪現象の現実を正確に反映したものでなければならないとの見方を示すラーリージャーニー氏は、このメッセージの中で、全機関・組織が犯罪予防のための議論に協力することが必要だと、再度強調している。
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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:25134 )