「ベールをかぶった女性たちの性的スキャンダル」の調査を掲載したモロッコの雑誌に対する批判
2012年01月12日付 al-Quds al-Arabi 紙


「ベールをかぶった女性たちの性的スキャンダル」の調査を掲載したモロッコの雑誌に対する批判

2012年1月12日 『クドゥス・アラビー』

【ロンドン:本紙】

モロッコの週刊紙「アル=ビラード・アル=ジャディーダ」紙の最新号が「フェイスブック」や「ツイッター」上で様々な反響を巻き起こしている。「ベールをかぶった女性たちのスキャンダル」と題した記事を表紙に主要掲載したためだ。
同紙は第3号に、そのほとんどがインターネット上で得られた一連の写真を載せた。写真には、良序公俗に反する関係を持つことにともなう「刺激的なスキャンダル」に陥ったベールをかぶった女性たちに関する記事とコメントが添えられていた。

同紙の社長ハーティム・カシーミーが用意したその記事は、自身がレイプにあった後に不道徳行為を行うようになったベールをかぶった女性医師の話や窃盗を職業とする女性の話、3人目は麻薬(ハシーシ)を密輸して逮捕された女性を扱っている。

批判者たちは同週刊紙が掲載した内容を、名声やマスコミの扇動を目的とした、報道の砲音を出しそこねた、ただの企てだとみなおしてり、一方他の人たちはそれを表現の自由だとして、この件をイスラーム主義者の忍耐力を量るための好都合な機会であるとみなしている。

フェイスブック活動家の一人であるハディージャ・カリムは、「これらのような新聞は、陰部をさらけ出したり、モロッコの経験している動きとはそぐわない問題を提起することで物質的な利益を求め、読者を最下層のレベルにまで貶めます。」と語った。

ハサン・ジルワールは問いかける。「この新聞は、ベールをかぶった女性たちやかぶっていない女性たちを辱めることで何を得るのだろうか?あるいはそれは、イスラーム主義者を攻撃するための第一歩として、イスラーム的なシンボルをターゲットとしたイデオロギーの推進力なのだろうか?」

一方、上述の記事を用意した同紙社長のハーティム・カシーミーは、その目的が新聞の販売促進であるということを否定した。彼は最近、彼個人の安全を脅かす内容を含んだ電話を受けたことを明かしつつ、「社会に不適切な現実を暴露し、報道するということしか望んでいない」と語った。そして「自分個人の宣伝をしようとしたり、偽の名声を望んだものでもない」ということを神に誓った。
ということを神に誓った。

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( 翻訳者:岸本聖美 )
( 記事ID:25200 )