夫のDVにつけ込んだ占い師、護符で詐欺を働く
2012年01月11日付 Jam-e Jam 紙


詐欺師の男、女性から1100万トマーン〔約78万円〕を騙し取って逃走

 ある女性に対し、夫の行動を変えてあげると言っては1000万トマーンを騙し取っていた占い師の男が、刑事警察によって手配されている。

 ジャーメ・ジャム紙によれば、この事件の捜査は数日前、ある若い女性が占い師の男を詐欺容疑で告発したことをきっかけに、シャフリヤール県アンディーシェ警察の捜査官によって始められた。

 被害者の女性は警察に、次のように訴え出たという。

私が11歳の時、14歳年上の男性と無理矢理結婚させられました。結婚以来、夫の私に対する品行はいつもひどく、私はよく暴力を振るわれていました。二人の子供が生まれたあとも、夫の素行は悪くなる一方でした。何度か私は夫と別れることを決意しましたが、子供たちに害が及ぶことを恐れ、離婚には踏み切れませんでした。

 女性はさらに、「〔‥‥〕二ヶ月前、ある近所の女性が我が家にやってきました。その際彼女は、家庭内の問題を解決してくれるという、ある占い師の男性を紹介されたと言っていました」と続けた。

  占い師によって呪文がかけられてしまった生活

 若い女性はさらに、次のように指摘した。

〔近所の女性の話に興味を抱いた〕私は占い師に電話で連絡を取り、電話越しに私と夫との生活について、その占い師に相談しました。すると占い師は、直接私の家に来て、もっと近くで話し合う必要があると言ってきました。そこで、私と近所の女性はその日、占い師をもてなすこととなりました。彼は、私の話を聞くと、ジン(妖精・魔物)たちが私の家を行き来し、夫に取り憑いている、私の生活にかけられた呪文を解いてはじめてジンも離れていく、と断言しました。

 この女性は、占い師の男から買った護符について、次のように述べた。

占い師の男は生活の改善のためとして、私に1150万トマーン〔約82万円〕を要求してきました。私はお金を工面するために、腕輪を売り友人からもお金を借りて、650万トマーン〔約46万円〕の金をその男に払いました。彼はそこで、私に幸運の護符を書き、それらの一部を家の隅に隠し、二つを夫の枕の中に忍ばせておくよう、指示してきました。

 彼女はさらに、次のように続けた。

私はその占い師の男の指示通りに実行しましたが、何の効果もありませんでした。夫の行いは日に日に悪くなるばかりで、依然として私に暴力を振るってきました。そこでもう一度その占い師に連絡し、別の護符を買い求めました。すると彼は再度、私に会いに来ました。彼は護符を書くと、その護符をヘンルーダとともに燃やし、その煙で夫の服を薫き込めるよう、またさらにもう一枚の護符を墓地の中に埋めるように指示してきました。私は彼の言う通り、全てを実行しました。

  数百万トマーンもする護符

 女性はさらに、「こうして45日が経過しましたが、一向にその効果は認められません。そこでもう一度彼のもとに赴いて、新しい護符をくれるよう求めると、それに対し彼は400万トマーン〔約28万円〕の小切手を受け取り、今度は護符を水に溶かして、それを家の隅にかけるよう指示してきました」と続け、さらに次のように述べた。
 
 
呪文を解きジンたちを退散させるために、占い師の処方に従って、夫にサフランを混ぜた水を飲ませ続けました。しかし、二ヶ月が経過しても全く効果は現れませんでした。占い師の家に行ってみると、すでにそこはもぬけの殻で、家族と一緒に別所に引っ越してしまったことが分かりました。そこで初めて、私は占い師の男が詐欺師であったことに気が付いたのです。


 この告発を受け、〔‥‥〕本件の捜査が始まり、占い師の男はこの若い女性から1000万トマーンを騙しとっただけでなく、彼女の隣人からも、夫に霊が憑いている、夫の病状を良くしたければその呪いを解くことが必要だなどと言って、金銭を詐取していたことが判明した。

〔‥‥〕

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( 翻訳者:8408137 )
( 記事ID:25249 )