トルコ大国民議会(TBMM)で大統領選挙法案について議論された際、「クルド人」と「クルディスタン」論争が起こった。
ハシプ・カプランBDP(平和民主党)会派代表は、大統領選挙法案の第2章について発言した。同氏は、大統領免責特権について触れながら、「なぜ私たちを拒絶するのでしょうか。私たちを拒絶しても、どうにもなりません。私たちの目をみながら、「クルド人、クルディスタン」という言葉を禁止する、というのですか。是非ともやめていただきたい。私たちはあなたたちと共に運命共同体を築き上げてきているのです。トルコ共和国の国民なのです」と話した。
かつてアタテュルクも、「クルド人」、「クルディスタン」という単語を繰り返し使用したことに触れながら、憲法制定会議の議事録からの引用を示したカプラン氏は、「皆さん、私たちはあなた方と共に帝国主義勢力を相手に戦って来なかったとでも言うのでしょうか?チャナッカレやアフヨンの地にはトルコ人だけが眠っているというのでしょうか?そうであるなら、我々は前には進むことはできない。また平和や友好にも何ら貢献できません」と話した。
■ 緊張を生み出す
民族主義者行動党(MHP)ウスパルタ選出議員ネヴザト・コルクマズは、法案について興味深い解釈を行った。
同氏は、アブドゥッラー・ギュル大統領の任期が延長されたことには、公正発展党(AKP)がエルドアン首相の大統領への道へ布石を打ったものであることを示唆しながら次のように話した。
「大統領が2回の選挙で国民により選ばれた場合、間違いなく、政府より多くの票を獲得することになります。これは、過去にもあったように、オザル-アクブルト、チルレル-デミレル、そしてエルドアン-ギュルの間にも起こった大統領-首相間の緊張関係を増加させることになります。
憲法規定は、憲法によってしか変えることはできません。法により変更を行うこと、これについて自分に権限があると認識する考え方、自身にどのような権限があるのか、考えてみてください。以前はわが友アブドゥッラー・ギュルと言っていたのに、今日では第11代大統領と言っているのです。忠誠心(Vefa)から誰かが脱落しないよう、祈っています。つまり、 Vefaとはイスタンブルのある地区の名前でもあるのですから。
私たちの国に、有名な歌手がいます。タルカンです。彼の有名な歌、『あなたの道にバラ(ギュル)をまいた』、がこの話題にぴったりなので、お話しします。バラ(ギュル)の花びらが一枚一枚はがされながら、エルドアンの道にまかれています。あなた方が自らの手で創ったAKPは、第12代大統領に(対立)候補者が出てこないように、様々な計画を準備しているように見受けられます」
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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:25268 )