トルコとイラクの両首脳、非難合戦
2012年01月24日付 Radikal 紙

イラクのヌーリ・マーリキー首相は、レジェップ・タイプ・エルドアン首相がイラクに関して行った発言を「挑発的」だと形容した。

イラク首相官邸による書面発表で、マーリキー首相の「トルコ首相が最近イラクに関して行った発言は、イラク内政への再度の干渉である。全イラク国民にとって挑発的なものである。これは、当局の、特に首脳間の関係において通常のものではない」という言葉が現れた。

■イラク人はいかなる他国にも従属しない

マーリキー首相は、全イラク人が母国への結びつきに誇りを持っているとし、イラク人はいかなる他国にも従属せず、エルドアン首相がその発言によって全イラク人を挑発したと主張した。

マーリキー首相は、イラク国民は国内で互いに兄弟のようなものであると強調し、イラクのスンナ派とシーア派の間には愛情があると述べた。同首相は自国の利益、安定、共同利益のために、トルコが地域内の国家間での協調と協力(的役割を果たす)必要性を認めているとし、(ただ)国家間が互いの内政に干渉する必要は無いと述べた。

マーリキー首相は、「イラクは、トルコも含む国々との関係強化を目指すなかで、内政に干渉されることは容認できない」との表現をした。

■エルドアン:非常に不快で不吉な発言

レジェップ・タイプ・エルドアン首相は、公正発展党集会で行った発言で、イラクのマーリキー首相の「トルコは我々の内政に干渉している。干渉すべきでない」という態度を、「非常に不快で不吉な発言」と見なしていると述べ、次のように話した。

「なぜなら、イラク内政に、アメリカや他国がイラクに進入した時に、我々にも招集が来て、しかも議会でこの件に関連して2度別の投票が行われ、1度目で否定、2度目で肯定の結果が出たにも関わらず、イラクの同胞達が我々のイラク進入を望まなかったために、そうしなかった。そうでなければトルコもイラクにいるはずだった。望まれない場所にいることはできないから、そうしたのだ。マーリキー氏は次のことを知る必要がある。あなた方が宗派対立の中で、もしイラクでこうした抗争プロセスを始めるならば、これに我々が黙っていることは不可能だ。なぜなら、我々はあなたがたと国境を接しているのだ。親戚のような関係があるのだ。日々人々の出入りがあるのだ。何にもまして、我々は歴史に由来するイラクとの文化的関係にも意味があるのだ。あなた方はほとんど全く関係のない、何千、何万㎞も遠くからやって来た人に「ようこそいらっしゃいました」と言い、彼らを家で歓待し、彼らに対して微塵も声を出さないのに、国境を挟んで隣国のトルコに対しては、「トルコが我々の内政に干渉している」とおっしゃる。これはなんという政治、国家統治の理解の仕方であろう。まずここで自分が言ったことを耳にする必要がある。だから不吉な発言と言っているのだ。

今後のプロセスもまた注視して追うだろうし、そうしている。イラク政府が、同様に宗派間分離を脇に置いて、宗派抗争を防ぐ責任ある振る舞いが見せることを期待している。あなたが同じ政府内で共に働く他政党の党首の家に戦車を遣るのならば、おそらく誰もあなたへ公平な首相と、公平な統治を見せていると言わない。これを明らかにしなければならない。大臣らが朝起きて、家の前に戦車がある。砲身は家に真っすぐ向けられている。議長や、大統領第一補佐にも同様に。こんなバカなことが、施政のやり方でありえるか?こうしたことを残念ながらイラク政府が示した。このような間違いが今後ないよう願っている。」

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( 翻訳者:吉岡春菜 )
( 記事ID:25320 )