バグダード:民間軍事会社が暴力に関与
2012年1月29日『アル=ハヤート』
【バグダード:アブドゥルワーヒド・タアマ】
イラク軍高官は、政府が受け取った秘密諜報報告書にて、いくつかの外資系民間軍事会社が「アメリカとイスラエルの利益のための非合法的活動」に関与していることが確認されたと述べた。また、グリーンゾーンにあるこれらの民間軍事会社の本部の強制捜査などを含む措置を講ずる必要があると述べた。
諜報担当の内務事務次官フサイン・カマール中将は、「これらの民間軍事会社の事務所に対する取り調べで、禁止されている武器や装備が押収された」と述べた。
イラク当局は、グリーンゾーン内外において、いくつかの外資系民間軍事会社の本部に対し、強制捜査を行った。ヌーリー・アル=マーリキー首相の息子(アフマド氏)は、父であるアル=マーリキー首相の事務所の職員であるが、これらの民間軍事会社の指導部を非難した。
軍情報筋は以下のように指摘した。「民間軍事会社の活動についての秘密報告書は200ページ以上にわたり、3つの情報源からの情報を基にしている。その情報源とは、これらの民間軍事会社の本部で発見された武器や装備、爆薬物を作るために使用できる材料など、許認可を得ていない押収品の数々である。また、民間の、あるいは政府関連の施設を標的とするミサイル攻撃の最中やその後に逮捕された武装勢力の自供や、諜報組織に提供された情報や暗殺事件も情報源としている。」
民間軍事会社の本部で治安軍が押収した押収品の性格について、軍情報筋は「通常は暗殺に用いられる狙撃用ライフル、手りゅう弾、ミサイル発射機、中口径の機関銃などが押収された。」と述べた。
また同情報筋は以下のように述べた。「報告書は、アメリカ大使館および米軍と業務契約を結んでイラクに入ってきた民間軍事会社の活動に焦点を当てている。また、報告書は、テロ活動を行ったとして非難され、首都にある標的に向けてミサイルを発射したため逮捕された武装勢力の構成員らによる自供、消音装置付きの武器によって暗殺作戦を行った容疑がかけられている者で、接触することができた者たちの自供にも言及している。また彼らのうちの数名は、バグダード国際空港の入り口にあるアッバース・イブン・フィルナース広場で逮捕された。彼らは、消音装置付き武器の使用法やカチューシャ砲の発射法、爆発物が入った容器の作り方などの訓練をテロリストたちに対して行っていた。」
同情報筋は続けて述べた。「テロリストたちはアメリカ軍が運営していた収容所から解放され、そのうち100人はバグダード国際空港付近にあるクロッパー収容所から2009年10月から2010年の春の間に、出獄した。その他の囚人たちはイラクの北部・中部・南部に点在している基地から釈放された。」
(後略)
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:小澤菜穂 )
( 記事ID:25373 )