トルコも不足気味のなか、ギリシャへ天然ガス提供
2012年02月18日付 Hurriyet 紙

深刻な寒波に見舞われているトルコは、イランとアゼルバイジャンからの天然ガス供給停止という問題を抱えながらも、ギリシャへ支援の手を差し伸べた。

多くのヨーロッパ諸国と同様に、トルコも天然ガスに関連した問題を抱えている。問題の原因は、ガス供給国であるイランやアゼルバイジャンでガス供給トラブルが発生したことにある。時を同じくしてギリシャからかかってきた一本の電話が事態の深刻さをあらわしていた。その電話会談の様子をタネル・ユルドゥズ・エネルギー天然資源大臣が説明した。ユルドゥズ大臣によると、ギリシャへの天然ガス供給が昨日から始まったという。「前日ギリシャの大臣が私に電話をし、ギリシャは深刻な状況下にあり、問題を抱えていると言った。個人的に私は耐え切れなかった。 当然のことながら、彼の願いを断らなかった。昨日(ギリシャへの)ガス供給を始めた」と大臣は述べた。

カイセ広域市とカイセリ思想進歩協会が共に開催した「2023年トルコの未来像におけるカイセリツーリズム」と題した会議に参加するために、カイセリに来たユルドゥズ大臣は、記者への説明の中で、トルコ、そして特にヨーロッパで非常に厳しい寒波に見舞われているが、トルコでエネルギーに関して問題はないと伝えた。

ユルドゥズ大臣は、トルコへの天然ガス供給の件で、一部の国で生じた問題に直面しており、これによりギリシャにトルコから送られる天然ガスも削減されていることを述べ、前日に大臣のもとに電話をかけたギリシャのエネルギー大臣に説得され、電話会談の後、昨日からギリシャへの天然ガス供給が始められたことを伝えた。

ユルドゥズ大臣は、ギリシャをはじめ、ヨーロッパ大陸では厳しい冬の気候が原因で600人近くが命を落としたことに言及しながら次のように述べた:

「先週、西パイプラインにおいて、アゼルバイジャンとイランの天然ガスパイプラインのトラブルが原因でギリシャへ送られる天然ガスの圧力が下がった。ガスを供給することができなかった。前日、ギリシャの大臣が私に電話をし、ギリシャの状況は深刻で問題を抱えていると言った。個人的に私は耐えられなかった。なぜなら同じことを我々も感じているからだ。大臣は皆、自身の責務において、自国民にこのような困難な状況を強いることを望んではいない。
ウクライナを訪れた際、そこの大臣にお願いをした。その結果ウクライナはストックされているガスを我々に少し分けてくれるようだ。我々もいくつかのことをやるつもりである。ギリシャの大臣のお願いを断りはしない。昨日ガスの供給が始まった。我々は自国民のどんな問題にも対応することができる。この意味で(ガスの)供給停止は考えていない。本当に厳しい気候条件に見舞われている。ヨーロッパで寒さによる死者は600名に上りそうだ。トルコでも降雪が原因でいくつかの問題が浮上している。しかしエネルギーに関しては全く問題がない。」

寒気が人々にとって神の慈悲であると信じていると述べたユルドゥズ大臣は、市民に対しこれからさらに警戒するよう注意を呼びかけ、以下のように続けた:

「厳しい寒波が続いているが、これは神の慈悲である。降雪により水力発電ダムが水で満たされ、また海抜が上昇している。これらはトルコにとって重要なことである。あらゆる恵みの中にはなんらかの苦労がある。この苦労を引き受け、同時に恵みを享受しましょう。
昨日クルクカレで事故を起こした国会議員の友人とともにカイセリに来た。およそ10時間かかった。トルコ市民は高速道路ではさらに注意するようお願いします。」

一方、エルトゥールル・ギュナイ文化観光大臣は悪天候のため会議には参加できなかったと伝えられた。

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( 翻訳者:松永拓人 )
( 記事ID:25605 )