「公的イデオロギーを問う」シンポジウム開催
2012年02月26日付 Radikal 紙

社会問題検証協会が、2月25日から26日の二日間にわたってイスタンブルにて「公的イデオロギーを問う」と題したシンポジウムを開催し、ケマリズムを議題とした。タクスィム・ヒルホテルで開かれたシンポジウムで議論するテーマは、以下のよう。

司法の公的イデオロギー、政治と公的イデオロギーとしてのケマリズムと左翼政治、ケマリズムと右翼政治。メディアと公的イデ オロギー、クルド問題とケマリズム、スンナ派ムスリムとケマリズム、アレヴィー派とケマリズム、そしてマイノリティとケマリズム。二日間にわたるこのシンポジウムの参加者らは、非常に幅広い分野から集まった。イスラム派からマイノリティの人々まで、そして司法関係者からメディア関係者に至るまで非常に重要な人物らが一堂に会した。本紙は、シンポジウム開催にあたって大きく寄与した二人の人物である、社会問題検証協会のジャフェル・ソルグン会長とイスタンブル商業大学で教鞭をとるベキル・ベラト・オズィペキ氏に話を伺った。

■問題の根源

ソルグン会長は、単にケマリズムだけでなく、ひとつ見解が国家のイデオロギーとされることに反対していると述べ、以下のように話した。

「私たちを結束させていると主張される公的イデオロギーが、私たちを苦しめる問題の根源となっているのです。クルド人の存在否定やアレヴィー派を無いものとすること、そして国家が求めるムスリムのあり方はわれわれを結束させる要素ではないのです。」

また憲法改正の取り組みに関しても言及した同会長は、「公的イデオロギーを払拭できず、基本的な原則である人権と自由を含まない憲法は、正当なものとはならないでしょう」という見方だ。

一方でベラト・オズィペキ氏は、公的イデオロギーが「多様性と多元主義を塞いでいる」と述べた。実際の問題がケマリストのイデオロギーの中身ではないとし、以下のように話した。「実際の問題は、それが相競うイデオロギーの中の一つではなく、公的イデオロギーであるということです。つまり端的に言うと、良い公的イデオロギーとは有り得ないのです。」

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:25687 )