エルドアン首相、タラフ紙アフメトアトゥランを告訴
2012年03月09日付 Radikal 紙

公正発展党党首のレジェップ・タイイプ・エルドアン首相は、タラフ紙に昨日掲載された「アラトゥルカルック(トルコ流)」という題 のコラムが、(自身の)プライバシーを侵害性質をもち中傷したとして、コラムを執筆したタラフ紙の編集局長であるアフメト・アルタン氏と タラフ紙を相手取り、3万リラ(約150万円)の慰謝料を請求する訴えをおこした。

エルドアン首相の弁護士であるムアムメル・ジェマルオール氏とブルハネッティン・セヴェンジャン氏が告訴した訴訟の告発状では、アルタン編集局長が件のコラム で、「エルドアン首相のプライバシーを侵害する意図でもって、(首相を)激しく罵倒した」と述べられ、告発状にはコラムの内容が複数引用された。また「このコラムがエルドアン首相の批判ではなく、(エルドアン首相を)侮辱し、貶め、(なおかつ首相が)無知で無教養、無関心(な人物)であると告発するものであり、そしてコラム上での(このような)評価は、『見解の表明』とは認められるものではない」と書かれている。

告発状では、コラムでの表現が常識ある人物が受け入れられる言葉ではないと述べ、さらに「社会にこの様な言葉が伝搬することは、メディアの存在理由を弱体化させ、さらにその働きをも無力化するものである。従って、被告は、メディア法や定着した法的で学術的な解釈でも確定されているように、メディアを通じてクライアントである原告の崇高な人格権と個人の内面を公然と侵害した」と述べた。

また、報道の自由及び批判の権利は、どんな場合であっても、国際的な条文、憲法、そして諸法によって保証されている人間の名誉と尊厳を侵害する目的で行使できないと述べられ、アルタン編集局長とタラフ紙から合計で3万リラ(約150万円)の慰謝料が請求された。

アルタン編集局長は、今日のタラフ紙で出したコラムでも、エルドアン首相を厳しい言葉で批判した。アルタン編集局長は「私たちが壊さないようにしようと言っているのに、彼らは恥ずべきことを棚に上げて、我々を訴えることに着手しようとしています。ふつう政府が転覆するようなスキャンダルに直面しているのですが、なんと図々しく知らんぷりです……。今の時代、もう秘密はないのです。この諜報部の組織も、そしてその人物たちが述べることも人々は知ることになるでしょう。国民も、全世界も騙すことはできないのです……」と述べた。

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( 翻訳者:濱田裕樹 )
( 記事ID:25772 )