人民議会、革命犠牲者の遺族に対する補償を増額
2012年03月13日付 Al-Ahram 紙


2012年03月13日付 Al-Ahram紙

人民議会、革命犠牲者の遺族に対する補償を増額
■人民議会は、革命犠牲者の遺族に対する補償を3万エジプト・ポンドから10万ポンドに増額することに同意

2012年03月13日『アフラーム』

【:アフマド・ガムリー、イサーム・アウフ】

サアド・カタートニーが議長を務める人民議会は12日午前の会議の中で、予算計画委員会が提出した法案を巡り予算計画委員会と憲法立法問題委員会からなる共同委員会が行った報告事項に同意した。この法案は革命犠牲者の遺族に対する補償問題に関し、議会内規第47条を適用するよう提案されていた。

同案第一条は、1月25日革命の犠牲者すべての遺族に対し、一度に10万エジプト・ポンドの金額を支払い、既に支給された金額を差し引いた上で法定相続人に対して正当な取り分を配分すると定めている。第二条は、この法律条項に従い、財務省は然るべき金額を支払わなければならないとし、また第三条は同法を官報で発表し、発行日を施行開始日とすると定めている。なお軍最高評議会議長は、すでに2011年128号決議を発出しており、その第一条には1月25日革命犠牲者と遺族のために「社会厚生支援基金」を設立すると規定していた。同基金は、法人格を有しながら内閣府に属し、本拠地はカイロ市内に置かれる。

基金は、1月25日革命の犠牲者の把握とデータベース化、全ての負傷者に対する指定の医療団体からの診断書に基づいた上での必要に応じた適切な治療の提供、必要な医療リハビリの提供、およびこの法案の発布日までに犠牲者や負傷者の家族が負担した治療費の支払いを目的としている。また、犠牲者及び治療後の負傷者の家族に対する支援、能力に応じた適切な就職の機会の提供、全身または一部に就労できないような障害が残ったと専門機関の診断を受けた負傷者に対する支援、住居がない場合の適切な住居の提供と必要な補償の提供も目的としている。

すでに首相は、2011年303号決議を発出している。同決議第一条は先般の事件で犠牲となった全ての犠牲者遺族に1500ポンドの特別給付金を与えることを定めている。なお同給付金は他の収入と合わせても上限なしに一律に支給される。また第二条では、もし給付金の受給資格者が存在しない場合には、法定相続人に対し一度に5万ポンドの補償を支払うことを定めている。

同じく首相はすでに2011年1003号決議を発出している。その第一条は3万ポンドを革命のすべての犠牲者の遺族に一律に支払うと定めている。もし補償の受給資格者がいない場合は、正当な支給分を法定相続人に対し分配する。第二条では、1万5千ポンドを障害を負った全ての負傷者に、5千ポンドを障害のない負傷者に対して支給すると定めている。全ての場合において、革命の犠牲者のための社会厚生支援基金に負傷者を登録することが義務付けられる。第三条では、革命の犠牲者のための社会厚生支援基金が、上記に指定された金額を負担をすると定められている。基金の代行を努める国家社会保障機構は、データベースに従って基金を通じ新たに情報を更新する場所において当該金額の支出を担う。さらに革命犠牲者遺族の権利を含む法的枠組みを定める法案の提案がなされた。

今回の問題に関して口火を切ったのは、ヒシャーム・カーディー議員であった。同議員は我々が犠牲者の遺族に対していかなるものを提供しようとも、犠牲者が捧げた犠牲、それに見合った価値を埋め合わせすることにはならないと強調しつつ、委員会が定めたように補償額を10万ポンドとすることに同意した。一方、マフムート・アブドゥルマルディー・ムハンマド議員は、人民議会が権利を享受する人に権利が与えられるまで決定事項をフォローする必要があると述べた。

またアブドゥッラー・ジハーマは、シナイ半島には71人の犠牲者がいると指摘しつつ、軍や警察の犠牲者も含む全てのエジプトの犠牲者を尊重するよう求めた。一方、マフムード・サカー議員は、物質的なものに留まらず精神的な意味での敬意を表すために、タフリール広場に犠牲者の名前を刻んだ石碑を建てることを提案した。

[後略]

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( 翻訳者:石川貴子 )
( 記事ID:25796 )