ダマスカスとアレッポの爆破事件--西側・アラブ湾岸諸国のテロ環境
2012年03月19日付 al-Watan 紙

■ダマスカスとアレッポの爆発--西側・アラブ湾岸諸国のテロ環境に関する解釈

2012年03月19日『アル=ワタン』

【本紙:マアーン・ハミーヤ】

ダマスカスとアレッポを標的にし、数十人の犠牲者と負傷者をだしたテロ爆破事件は、テロリズムの予定内の事件ではなく、むしろ過激テロ集団が実行する組織的なテロの手口や野蛮さを表わす行動である。欧米諸国やアラブ湾岸諸国はこのテロ集団に金銭や武器を提供し、メディアやその立場の表明によって支援している。

爆弾テロは犠牲者や破壊といった結果をもたらし、テロの進路がより多くのシリア人を殺害し脅かす犯罪を犯す方向へと向かっていることを明らかにしている。そして過激派やテロリストの手によるシリアの複数の地域で実行された虐殺が遂行されているのだ。

確かなのは、ダマスカスでの爆発は、もしも欧米やアラブ諸国がテロや殺害・破壊の文化を支援する環境を作り出すことに関与していなかったら起こらなかったということである。その欧米諸国と、これに与する複数の王国や首長国、族長国、その中にはイスラエルも含まれるが、彼らは皆、シリアが1年間対峙しているテロの行方に関与している。これら諸国全てが、シリアの流血に責任がある。なぜなら、これらの諸国は、明らかにシリアへとやってくるテロを支援しているからである。そのテロは、様々な国籍の過激な犯罪分子を含んで構成されている。

欧米諸国は、テロ支援の責任から逃れることはできない。また、人道に反する虐殺の責任や、世界中に打撃を与えるであろう混沌への責任から逃れることもできない。欧米諸国には、テロや過激派を支援する世界規模の環境を育んだことへの責任がある。もしも欧米諸国がテロや過激派を育て上げていなかったら、サウジアラビアやカタールやその他の国々がシリアのテロ集団を武装化させるといった発表をあえてすることはなかっただろう。サウジアラビアやカタールや過激な集団は、イスラエルや欧米の「ゴーサイン」なしには何もすることができない。確かなのは、シリアのテロリストを武装化させることは、特に「イスラエル」や欧米の明らかな要請だということである。

再びダマスカスを爆弾テロの標的とし、罪のない市民に対する酷い虐殺を行うことは、組織されたテロの範疇とみなされる。そのタイミングは、シリア国内を迷わせ、または混乱させようとする試みのさなかであり、とりわけ、現況にかんがみて、シリア国家の決断を下すべく政治的解決策の兆候が現れはじめたときであった。
また、爆弾テロのタイミングは、テロリストたちへの武器供給課程の目くらましであった。同じ時期にメディアの報道がなされたが、その内容は、サウジアラビアからヨルダンに向けて武器の移送作戦が開始されたというものだ。また、多様なアラブ国籍のテロ集団のトルコ側からの動きを伝える別の報道もある。強調すべきは、バーバー・アムルー地区やイドリブで激しい打撃を蒙ったテロリストたちが直接的なアラブ湾岸諸国や欧米諸国の監督の下、テロ行為を計画していることである。しかし、確かなことは、決定は確固としてテロや過激派の戦闘を根絶し、安定を維持し、あらゆる混沌や破壊を止めようとして歩むシリア自らによってなされることである。

イスラエルと直接対峙するライン上にいるシリアは、今日、石油と過激派のアラブの追随者を燃料として使用する組織された欧米のテロの標的とされている。これはイスラエルの代わりに戦う戦争の燃料である。そうしたことから、植民地主義の欧米諸国は、自由や民主主義・人権という甘い言葉をささやくが、もはや誰一人として騙されない。彼らはそういった名目を反人道的な罪を犯そうと狙う自分たちの計画を覆い隠すために利用している。世界中のどんな国においても、彼らの植民地主義的政策の尊大さは違反行為なのである。

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( 翻訳者:松尾愛 )
( 記事ID:25850 )