アメリカ大使フランシス・リチャルドーネが、イランからの原油輸入に関して「トルコの決断が下るのを待っている」と述べた直後、エネルギー天然資源大臣タネル・ユルドゥズはイランから輸入している石油の一部をリビアから確保するよう調整が開始されたと明らかにした。
■20%減へ
トルコ大国民議会でユルドゥズ大臣は、新聞記者の質問に返答して、ここのところ焦点となっているイランからの石油輸入問題における新たな措置を明らかにし、次のように述べ た。
「対イランと、(エネルギー資源の)多様化政策をもとにトルコ製油所株式会社(テュプラッシュTüpraş)と行った会談で、イランから輸入している原油100万トン分を今年はリビアから輸入する方向で決断した。この決定を両者との会談後におこなった。トルコは、イランからの原油輸入を20%減らす。」
■アラビアにも原油はある
ユルドゥズ大臣は、ここ暫くこの問題に携わっているとし、次のように述べた。
「同様にサウジアラビアから随意契約また長期間契約を同時におこなう調整を進めているといっておこう。イギリス、フランスといった欧州連合諸国がイランから輸入している原油量は、全体のおよそ2%ほどである。しかし、われわれはほぼ半分をイランから買っている。このため、彼らと我々とでは輸入停止の意味は異なる。国際社会ではこのことは明白である。」
■トルコ製油所株式会社(テュプラッシュ)を通して買う
リビア原油をテュプラッシュを通して購入するとしたユルドゥズ氏は、次のように述べた。
「テュプラッシュには、(エネルギー上の)安全保障や原油準備に関してトルコにはいかなる支障も存在しないと伝えた。このことには可能な限り注意を払う必要があり、またすべての要望に対応するためには我々の要望を明確にする必要があると伝えた。」
■昨年は輸入しなかった
ユルドゥズ大臣は、昨年リビアから輸入していないと述べ、「今年リビアから原油輸入を開始する。リビアの正常化と両国の貿易規模拡大を目指すので、この決定が正しいと信じている。このため、イランからの原油輸入量は落ちるだろう」と続けた。
■11カ国から石油、5カ国から天然ガスを買っている
現在5カ国から天然ガス、11カ国から原油を輸入しているとしたユルドゥズ大臣は、次のように述べた。「国際経済情勢、再調整、イランに関する制裁について伝えた。国連の決定は法的にわれわれを拘束する。」
■テュプラッシュ:イランからの輸入を20%減らす
トルコ大国民議会でのユルドゥズ氏の発言直後、テュプラッシュは、世論啓蒙プラットホームへ行った発表により、イランからの原油輸入を20%減らすと伝えた。テュプラッシュは次のように述べた。「事態の展開により、削減部分は他から確保される。」
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( 翻訳者:甲斐さゆみ )
( 記事ID:25951 )