■独立後初のアルジェリア大統領、ベン・ベッラ氏死去
2012年4月12日『アル=ハヤート』
【アルジェリア:本紙・ロイター・AFP】
アルジェリアは1962年フランスからの独立後初の大統領を務めたベン・ベッラ氏が、数週間前から体調不良に陥り、死去したと発表した。国営アルジェリア通信が、前大統領(96歳)の親族の発言として、昨日夜にアルジェリアの首都にある自宅にて息を引き取ったと報じた。
農家の息子として生まれ、モロッコ国境に近い西部で育ったベン・ベッラ氏は、第二次世界大戦後の対フランス植民地政策に対する独立戦争において、最も傑出した人物の一人で、数年間をフランスの収容所で過ごした。独立を獲得した1962年、解放闘争を率いた臨時政府に対してフワーリー・ブーメディエン大佐がクーデターを起こし、ベン・ユースフ・ベン・ヘッダが退位、ベン・ベッラ氏が初代大統領に任命された。しかし、3年後に同じくブーメディエンによる「アルジェリア民族解放戦線」内部のクーデターでベン・ベッラ氏は失脚、ブーメディエンが大統領となった。
ベン・ベッラ氏は1980年までの数年間を刑務所で過ごし、その後大統領となったシャーズィリー・ベン・ジャディードによってフランスに追放され、そこで「アルジェリア民主運動」を設立、1999年に祖国に帰還した。
ベン・ベッラ氏は「アルジェリア民族解放戦線」の主要創設者の一人で、基本的に政治的な役割を担っていたものの、1940年代末からは軍事行動にも参加していた。1950年にフランス占領当局により逮捕・投獄されたが、1952年にカイロへ逃亡することに成功し、同志であるフセイン・エイト・アフマドと合流した。その4年後、フランス空軍は、彼を含む民族解放戦線の指導者たちを乗せてモロッコからチュニジアに向かっていた飛行機を強制着陸させ、独立までの期間、投獄した。
ベン・ベッラ氏が亡くなった今年は、独立50周年にあたる。アルジェリアの人々の思いは様々だ。なぜなら彼らは、ベン・ベッラ氏に代表される建国の父たちの願望は、完全には実現されなかったと考えているからだ。ベン・ベッラ氏はまた、2007年以降、紛争の仲介にあたるアフリカ連合の賢人パネルの議長を務めていた。
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( 翻訳者:小澤菜穂 )
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