1997年軍圧力による政権交代「2月28日過程」へメス、31カ所で一斉捜査
2012年04月12日付 Radikal 紙
特別権限アンカラ共和国主席裁判所が進めている1997年のいわゆる「2月28日過程」に関する調査の一環で逮捕令状の出されたイスタンブル在住者11人のうち、当時の第二参謀総長だった退役大佐チェヴィキ・ビル氏を含む9人が逮捕された。チェヴィキ・ビル氏のほか、退役准将であるイドリス・コラルプ氏、ウナル・アクブルト氏などを含むこれらの9人は、捜査対象となっている住宅や事務所で拘束されている。退所者らは、家宅捜査の終了後、健康診断をうけ、その後、飛行機でアンカラで移される予定となっている。
一方、同じく逮捕令状が出された退役大佐の二人については、自宅にいなかったため、逮捕されていない。また、ウナル・アクブルト退役准将については、すでに「バイロズ計画」捜査の一環で2010年4月7日にベシクタシュにあるイスタンブル裁判所に連行され、検察で証言を行ったが、釈放されていたことがわかった。
特別権限アンカラ共和国主席検察局が進めている「2月28日過程」捜査により、アンカラ、イスタンブル、ニーデ、チャナッカレ、エスキシェヒルの31カ所で家宅捜査が行われている。アンカラでは12カ所、イスタンブルでは18カ所で捜査が行わている。一方、逮捕者リストに名前があるとの報道が流れた元国家安全保障裁判所(DGM)検察官のヌーフ・メテ・ユクセル氏は、自宅での捜査は行われていないと発表した。ユクセル氏は、アンカラ共和国主席検察局による「2月28日過程」捜査で自宅が捜索されているとの噂に対し、「私の身には何も起こっていない。家でも捜索は行われていない」と述べた。
■容疑:クーデター準備
捜索は、「2月28日過程」の時期の将軍らを対象としている。特別権限アンカラ共和国主席検察局は、被害者らからの「2月28日過程」に関する告発をうけ、捜査をはじめていた。この事件の名前の由来となっている1997年2月28日には国家安全保障会議が開かれ、一連の決定が発表された。これらの決定は「反動との戦い」のためにとられたものであるとされた。それから15年がたち、当時の軍の幹部に対する捜査が行われることになったものである。捜査で逮捕令状の出された元第二参謀本部長のチェヴィキ・ビル氏は、2009年にもエルゲネコン裁判の一環で、当時のゼケリヤ・オズ検察官に証言調書を取られている。オズ検察官は、この退役軍人に対し、「2月28日過程」の容疑者という理由で取り調べをした、と述べていた。チェヴィキ・ビル氏は、それから1年後には、「革命派拠点組織」捜査では、被害者として証言している。
■民主主義のため、「掃除」が行われている
逮捕に関連して政府からの最初の発言は、ハヤーティー・ヤズジュ大臣からえら得た。ヤズジュ大臣は「民主主義の領域で、そうじが行われている」とのべた。サードゥッラー・エルギン法相も、逮捕決定が、捜査の進展のなかで取られた一歩であると述べた。
■CHPクルチダルオール党首:復讐ではなく、正義を
共和人民党党首は、「2月28日過程」に関し、「我々が望むのは復讐ではなく、正義だ」と述べた。クルチダルオール党首は、「2月28日過程」に関してはじめられた捜査に関連し記者団に対し、次のように発言した。「公正な形で行われるのであれば、こうした捜査に反対はしない。しかし復讐感情があるなら、それは正義とはいえない」と述べた。
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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:26056 )