聖生誕週間行事でCHPクルチダルオール党首、イスラムを称揚
2012年04月15日付 Zaman 紙

共和人民党(CHP)ケマル・クルチダルオール党首は、聖生誕週間行事開始のため開かれた式典に参加した。

スィナン・エルデム体育館で行われた式典で、クルチダルオールCHP党首は聖生誕週間を祝して演説をし、この行事を毎年通例行事として行っている宗教庁へ感謝の意を述べた。「トルコ国民の最も重要な特徴は、預言者ムハンマドに対する敬愛です。今日においてもこの恩恵と意義は大変大きなものです。なぜならば、ムハンマドは不滅の教育者であり永久に私たちを導いてくださるからです。ただ預言者としてだけではありません。全人類がその慈愛溢れる知識から恩恵を受けました。アッラーは(ムハンマドに対し)『お前がいなかったら私は世界を創らなかっただろう』とおっしゃりましたが、ムハンマドがいないこの世は、私たちにとってだけでなく、創造者にとっても意味がないのです。この世が無から有になったのは、アッラーの預言者に対する愛なのです。我々の預言者は、愛の預言者です。人間の根底から愛を取り除いたら、それは人間ではなくなります。人間性の根底から愛の預言者を取ったら、人間性といわれるすべてがなくなります」。
   
クルチダルオール党首は、イスラム世界の様々な場所で起こっている禍いの原因は愛が足りないことだとし、「愛情の欠落は、社会的問題又は崩壊に発展したとき、嫌悪と暴力に拍車をかけます。これは我々皆を脅かしていることです。これから逃れるためには、嫌悪の言葉ではなく愛の言葉を、もっとはっきりと言えば預言者の言葉を信じるべきです。預言者の道徳によって道徳を身につけない限り、救われないのです。ムスリムを自認する者皆が、この点で自分自身を振り返って考えるべきです」と述べた。

■「預言者は、メディナで最も貧しい人たちと同じような生活をしていた」

預言者ムハンマドの「隣人が空腹であるのに満腹で眠りにつく者は我々の仲間ではない」という言葉を引用したクルチダルオール党首は、「これはなんと素晴らしい責任感でしょう。ここで私は、裕福になると同時に自分が住んでいた地を離れる人たちに呼びかけたい。新たに裕福な隣人を見つけることで、この責任から逃れたとでも思っているのでしょうか?そういう人たちは、貧しい隣人からではなく、預言者ムハンマドから遠ざかってしまっているのです。ムハンマドはメディナで最も貧しい人と同じような生活をしていたのだということを、忘れてはいけません。このような例は他にも挙げられます。私は特定の人物を非難しようというのではありません。私は一政治家で、道徳の崩壊が社会をどこに引き摺り込むのか知っています」と話した。

■「いかなるイデオロギーもムハンマドの道徳の代わりにはならない」

クルチダルオール党首は次のように続けた。「トルコ国民が、内に持つ預言者ムハンマドが説く道徳から遠ざかってしまっては、宗教や信心深さの名の元に何をしようとも、残念な結果に終わるはずです。なぜならば、遠ざかってしまったその道徳の代わりになるものは何もないのです。いかなる政治や、イデオロギーも、この穴を埋められないのです。政教分離の国トルコで、皆好きなように生活できます。道徳を、政治、商売、地位や富と引き換えにし始めたら、我々もかつての滅びた社会のようになります。偉大なるムハンマドは、私たちより前に存在していた人類が滅びた理由として、『裕福な者が盗みをしても捕まらず、貧しい者が何かを盗むと罰を与えられていた』と仰せです。」

クルチダルオール党首は最後に、聖生誕週間が兄弟愛を育むことを祈っていると述べた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:津久井優 )
( 記事ID:26070 )