■軟骨魚類の保護のための地域討議
2012年4月24日 『アル=ハヤート』
【ジェッダ:アブドゥルラフマーン・バーウズィール】
昨日(23日)、紅海とアデン湾の危機に脅かされている軟骨魚類の現状について、紅海とアデン湾沿岸諸国の代表者による、地域会議が始まった。この会議は、この地域での乱獲や違法行為からこの種を保護するための可能な方法を提案するためのもので、ジェッダの紅海とアデン湾の環境保護のための地域委員会本部で開かれた。
この会議には、ヨルダン、ジブチ、エジプト、スーダン、イエメンそしてサウジアラビアからの専門家が参加し、複数の種類の鮫や他の種類を含む軟骨魚類の現状に関して再検討する。またこれらの種を保護するプロセスや方針を実行するにあたっての、地域の協力・調整に関しての提案や勧告を議論する。この会議は本日終了する予定である。
委員会の事務局長ズィャード・アブー・ガラーラ博士は、軟骨魚類、特に鮫の種類は海の環境を整え、バランスをとる重大な役割を担っていると明らかにした。また特に漁の道具の技術の発展のもと、軟骨魚類を狙った漁や、副次的な捕獲(網やロープに引っかかってしまったもの)、ふかひれの需要が増したために、この数十年の間に多大なプレッシャーにさらされてきたと明らかにした。
諸研究は、それらの乱獲は海のエコシステムにマイナスの影響を与えている。特に鮫は他の海の種と比べて成長が遅いことや繁殖が限られていることからも、これは問題であることを報告している。さらに「研究は絶滅の危機にさらされている鮫の種類もあることを明らかにしており、それが鮫の保護や保全のために様々な国際及び地域政府やボランティアの努力を促した」と加えた。
さらに事務局長は「鮫は、紅海やアデン湾では長い間、乱獲にさらされてきたと委員会の研究は示している。委員会は以前から、鮫の状況の観測の定期的な調査研究を含む、鮫を保護するための努力を続け、魚種資源の管理・評価における人材の訓練に努めてきた。そして統計やモニタリングを容易にするために、領海に存在する種類の同定や分類の現場での手引きを準備した」と付け足した。
事務局長アブー・ガラーラ博士によると、周期的なモニタリングプログラムは、鮫の状況のモニタリングのほかに、領海での鮫の状況の評価を行い、また地域の努力の調整や、強化、持続可能性、情報や経験の交換を行う。これは特に、多くの種類の鮫が回遊したり、境界を超えた動きをするからである。また、委員会運営部は、この分野において委員会所属の諸国の間で技術的、行政的、法的努力を調整することを求めている。
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( 翻訳者:今中航 )
( 記事ID:26187 )