どうなる?天然ガス輸送ナブッコ・プロジェクトの行方
2012年04月27日付 Hurriyet 紙
ヨーロッパの昨今最も重要なエネルギープロジェクトであるナブッコに関する懸念が増した。
過日ハンガリー首相が共同設立者となっているナブッコ天然ガスパイプラインプロジェクトから撤退するという発表を行った後、ヨーロッパの昨今最も重要なエネルギープロジェクトであるナブッコに関する懸念が増した。しかし、昨日ハンガリー石油エネルギー会社MOLの理事会が行った発表では、ハンガリーはナブッコに関してまだ態度を決めていないとされた。
ナブッコ・プロジェクトにおいてハンガリーの代表であるMOL会社のズソルト・ヘルナディ代表は、記者の質問に「われわれがもつナブッコの株の売却または譲渡をおこなう準備はできている」と答えた。
ヘルナディ代表の発言によって明らかになった唯一のことは、MOLは今年に関して財政負担を負わないというものだ。代表は、ハンガリーのこうした態度は、まずナブッコ計画がうまく進められていないこと、このことにより計画の不明確さが増していることに起因していると発言した。
代表は、ナブッコの今後(の計画)とハンガリーの立場はMOLの決定に影響を受けないとし、その理由として、ハンガリー側はいかなる条件であれナブッコのパイプラインのうちハンガリーに関わるパイプラインの建設を請け負うことに変わりはないとした。
消息筋は、この発言を受けて、MOLの決定は変わる可能性があるとし、つまりハンガリーは完全に門戸を閉ざしてはいないとの結論を導きだしている。六カ国が共同で設けたナブッコ委員会はカスピ海の天然ガスをトルコを経由してヨーロッパに運ぶことを目指している。
ここ暫く工事作業が続けられているナブッコ・ラインの初の輸送テストが2013年に実現すると予想されていた。計画によると、ナブッコ・ラインはフル稼働を2017年に始め、ロシアの天然ガスに対して他の選択肢を形成し、ヨーロッパのロシアに対するエネルギー依存を軽減する予定だった。
MOLのためらいが世界中のメディアで報道された後、ナブッコの共同設置社であるオーストリアのOMV社は、ナブッコ計画を縮小して実現するために新たな作業を始めたと述べた。当初の計画によると、80億ユーロのコストがかかるはずであったナブッコ・プロジェクトは、もしMOLが完全に撤退するとコストが増し、経路の変更が問題になると、120-150億ユーロに費用が増す可能性があると明らかにされていた。
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( 翻訳者:甲斐さゆみ )
( 記事ID:26214 )