Ipsos KMGが2年に1度発表するトルコの手引きにある新しい中産階級は非常に異なる生活をしている。
マーケティング会社Ipsos KMGが2年に1度調査する「トルコを理解する手引き」で新「中産階級」が出現した。「中柱」と表現され、生活様式、消費指向、「保守的新しい物好き」という点で他の階級から区分けされた新しい中産階級は、専門家からすれば「不明瞭」である。
「研究による新規現象会議」で専門家たちは「新中産階級」を取り上げ、彼らが60%の割合でトルコで経済・政治の根幹をなしているとする。しかし、会議で出た疑問は次の点だった。ある教育関係者は自身が中産階級に属すると考える。家に掃除にやってくる女性も同じように自身を中産階級者である考える。スカーフをして高級車に乗り(イスタンブルの)ニシャンタシュを走る女性も「中産階級者です」 と話す。これほど生活の差があるが、この誰が本当の中産階級者なのか。
■新「中産階級」出現!
会議の議長をしたビルギ大学情報学部のハリル・ナルチャオール教授は中産階級には様々な形態があると述べ、それを証明するために会場の方をむいた。自分を中産階級だと思う人は?(この問いかけに)会場の80%近い人が手を上げた。それでは中産階級の中でも信仰が深く保守的だと思う人は?先ほど手を上げた人の大部分が手をおろした。ナルチャオール教授は結果を発表する。大きな問題があります。私が中産階級ならあの人は何でしょう?
ビルギ大学デニズ・ユルケ・アルボアン教授博士も新「中産階級」が生み出す「緊張」に注目している。アルボアン教授博士は、中産階級は自身の価値観と文化によって発展 し、もはやどの分野でも下層部に留まることがなく、他の階級に危機感を与えたと話し、「お互い離れていたこの二つの異なる階級が突然混合し始め、緊張を生んでいる。訪れるレストランや店、乗る車が同じになってきた。これを望まない人たちもいる。なぜならこれは私たちが知る中産階級とは全く違う階級だから だ。しかし時間がたてばとけこむだろう。」
広告協会長のアイシェギュル・モル氏は、中産階級の現在買い物や広告業界にとって焦点の的であるとし、昔は高所得者の話題に上っていたブランドの消費が最も高いのは中産階級だと強調した。
■広告は中産階級
モル氏は、テレコムや急速な消費を始めとして、上記のことをここ最近広告の分野でよく目にすると話し、「中産階級は消費や新商品に非常に積極的だ。マーケティング業界の注目はもう中産階級にある。なぜなら中産階級は国内消費を拡大させる。これに気づいたブランド各社は富裕層ではなく中産階級に目をむける。」
■1453年の「羊」は現在「中産階級」
CNNトルコのフェルハト・ボラタヴ代表は中産階級に関する議論に異なる見解をもっている。ボラタヴ氏は中産階級の変化を感じていないと述べ、これを1453年のある面白い書き物の例に照らし合わせた。
「似た調査が当時も書き物の形で著されました。当時の中産階級の定義は羊でした。羊は生産的で勤勉です。この特徴は現在の中産階級に似ています。」
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( 翻訳者:畔上曜子 )
( 記事ID:26356 )