ナクバ記念日にヨルダン川西岸地区とガザ地区でデモ行進
2012年05月16日付 Al-Nahar 紙
■ナクバ記念日にヨルダン川西岸地区とガザ地区でデモ行進
ラーマッラーでのイスラエル軍との衝突により数十名の負傷者
2010年 05月16日『アン=ナハール』
【ラーマッラー:ムハンマド・ハワーシュ】
ヨルダン川西岸地区とガザ地区、イスラエル国内のアラブ人の多い街や村のパレスチナ人、そしてディアスポラのパレスチナ人は昨日、ナクバ64周年を迎えた。ガザ地区の諸都市、ラーマッラー、ヘブロン、ナブルス、ジェニン、その他の街では、数千人が参加するデモ行進が行われた。デモ参加者らは、パレスチナ国旗を掲げ、抵抗と帰還権を訴えるスローガンを繰り返した。また参加者の多くは、1948年以降に破壊された、あるいは強制移住させられた自身の出身村の名前が書かれたプラカードを運んでいた。これらのデモ行進のうちいくつかはイスラエル軍との衝突に発展し、カランディヤ(訳注:西岸地区にある街。エルサレムとラーマッラーの間あたり)の隔離壁およびラーマッラーの西南にあるオフェル・キャンプ周辺ではゴム弾によりおよそ80人の負傷者が出た。
ラーマッラーのデモは、議長府にある故ヤースィル・アラファート議長の墓から始まった。サラーム・ファイヤード首相、アッ=タイイブ・アブドゥッラヒーム・パレスチナ大統領府事務局長、パレスチナの各党派の指導者ら、PLO執行委員会およびパレスチナ立法評議会のメンバーらが出席する中、デモ参加者らは個人的および集団的帰還権の堅持を強調するスローガンを掲げた。また、デモ参加者らは別のスローガンで、統合と分裂状態の終焉を要求し、囚人問題に対する公正な裁判に対する連帯と支持を新たにした。
またサラーム・ファイヤード首相はデモ参加者に対し、簡潔なスピーチを行い、その中で以下のように強調した。「パレスチナ人の帰還権は、神聖かつ放棄することができない権利である。同様に、全てのパレスチナ占領地からイスラエル軍が完全撤退することが必要である。」また、「難民の帰還、そして占領軍の牢獄から囚人となっている人々の解放がないかぎり、占領軍との和平はない。」と述べた。同様に、パレスチナ大統領府および各党派、PLOの名前でスピーチが行われた。
またデモ参加者らは、ナクバの日にちなんだフォークロア芸術の催し物を鑑賞し、それとともに行われたボーイスカウトや学童らのグループによるパーカッションの演奏に耳を傾けた。
一方、ヘブロンとナブルスにおいても、同様のデモ行進と催しが行われ、数千名のパレスチナ人らが参加した。参加者らは、囚人となっている人々の写真、パレスチナ国旗を掲げ「民族自決権と帰還権は神聖かつ、放棄出来ない権利」と強調するスローガンを繰り返した。
(後略)
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( 翻訳者:和島歩美 )
( 記事ID:26409 )