セルジューク朝スルタンのメヴラーナー・ルーミーへの書簡の写し、発見
2012年05月18日付 Zaman 紙
コンヤ写本図書館に寄贈された本や書簡の中から、セルジューク朝のスルタン・アルアッディーン・カイクバードがメヴラーナー・ジェラレッディン・ルーミーをカラマンからコンヤへ招いた書簡の写しが発見された。
今日までその存在は知られていたが、全く写しが見つかっていなかった書簡に、スルタン・カイクバードは「おお、真の世界の輝ける太陽よ!」との挨拶で始め、「太陽のような貴方の美しい明かりによって、我々の心の眼の在処が光と喜びで満たされますように」と結んでいる。コンヤ在住のルトゥフィイェ・ヌー ル・クンテル氏は、先週コンヤ写本図書館に、11の手書きの写本と、60の印刷本とともに大量の文書や書簡を寄贈した。その中には、1890年代にコンヤに赴任し、今で言うところの検事の任に就いていたミュスタントゥック・アリー・ベイが所持していた覚書も含まれていた。寄贈書を調査した図書館の専門家達は、書簡の中からセルジューク朝のスルタン・アルアッディン・カイクバードが、メヴラーナー・ジェラレッディン・ルーミーとその家族をカラマンから コンヤへ招いた書簡の写しが見つかったと明らかにした。
写本図書館の地域責任者ベキル・シャーヒン氏は、「(今までの)史料から、スルタン・カイクバードが、聖メヴラーナーの父をコンヤに招いたことは分かっていましたが、今までこの招待が詳細に書かれた実物は見つかっていませんでした。これは、セル ジューク朝史の観点からも大変重大な発見です」と語った。書簡を現代トルコ語に訳したシャーヒン氏は、書簡の中でカイクバードが次に紹介する言葉によって、 メヴラーナーとその家族をコンヤに招いたと述べた。書簡には「貴方の持つ豊かな恩寵と慈悲を信じ、幸運で実り多き貴方の御足を運んで一刻も早く我が街が貴方の栄誉に浴され、そして我々が必要とする貴方の神聖さで、コンヤの街がさらに繁栄しますように。そして太陽のような貴方の美しい明かりによって、我々の心の眼の在処が光と喜びで満たされますように」とあった。寄贈された史料の中には、この書簡の他にも、630年の歳月を経ているアラビア語の文法書やオスマン時代に属する小型の暦も見つかっている。
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( 翻訳者:濱田裕樹 )
( 記事ID:26431 )