■国連特使は手ぶらでサナアを離れる。安全保障理事会は明日制裁を課すかもしれない
2012年05月28日 月曜日 『アン=ナハール』
【サナア:アブーバクル・アブドゥッラー】
安保理は明日、イエメン情勢進展についての協議会合が開催される。この会議は、ジャマール・ビン・ウマル国連事務総長特使が提出する報告書に基づいて行われる。同特使は、イエメンで3日間続いた協議に参加し、昨日成果なくサナアを後にした。イエメンの政治家達は、協議はアリー・アブドゥッラー・サーリフ前大統領の側近である軍事幹部の一部が率いる反乱の危機の解決に失敗したと発言している。サーリフ前大統領とその側近らは、これにより国際的な制裁下にある。
外交官達は、前大統領と彼の政権、その側近達への言及の中で、ビン・ウマルの報告書と安保理会合が採択する決定は、イエメン危機に対する国際社会の対応の決定的な分岐点であり、全ての選択肢は安保理の手に委ねられていると述べた。外交官らは、安保理の選択肢には調停の道や権限移譲の過程を妨げている個々人、関係機関に対し制裁を課すことも含まれると述べた。
ビン・ウマル国連特使はコメントに示すことなくサナアを離れたが、しかしながら彼はカイロ国際空港への到着時に次のように強調した。「イエメンの移行プロセスは重要な段階に入っている。」また、外交官達は、国連特使はイエメンの最新の動向を監視するために、彼の側近の内2人をイエメンに残してきたと述べた。また、ビン・ウマル特使は、アブドゥ・ラッブ・マンスール・ハーディー大統領、首相、野党指導者、革命を支持する軍を含む、3日間に及ぶ一連の会議を行うと共に、アリー・サーリフ前大統領と彼の息子、軍の高官とも面会した。しかし政界では、同特使が安保理に提出する報告書についての立場が不明瞭中かで、協議がなんら進展していないことが指摘された。
現地では、南部のアブヤン州で、軍とイエメンのアル=カーイダ支部の戦闘員との衝突が続いている。軍によると、軍の部隊の先頭が包囲下にあるジャアール市の郊外に到着し、土曜日の夜に発生し、(武装勢力側に)22人の死者、軍の兵士に複数の負傷者を出した武装勢力との戦い後、同市への突入に備えている。また、軍の部隊は、アル=カーイダの戦闘員に後退を余儀なくさせた後、ジャアール周辺の農場制圧、第135歩兵旅団がジャアール郊外と、町を見下ろすいくつかの丘陵地域を奪回した。
(後略)
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( 翻訳者:和島歩美 )
( 記事ID:26524 )