エルドアン首相は、第10回トルコ語オリンピックで演説を行い、「我々は、祖国から遠く離れた地にいて、その祖国を思い、懐かしむ人々が、我々のもとに戻ることを望む」と話し、名前は明かさなかったが、フェトゥフッラー・ギュレン氏に(帰国を)呼びかけた。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相とエミネ・エルドアン夫人は、国際言語教育協会TÜRKÇE-DERが主催し、チュルク・テレコム・アリーナで行われた第10回トルコ語オリンピックの閉会式に参加した。エルドアン首相には、トルコ語オリンピックの10周年特別賞が、国際言語教育協会のアリ・ウルサバシュ博士と組織委員会のメフメト・サーラム教授により贈られた。閉会式で、エルドアン首相は演説を行い、「異国での暮らしは、望郷である。望郷の代償は大変重く、つけはとても重い。我々は、祖国から遠く離れた地にいて、その祖国を思い懐かしむ人々が、我々のもとに戻ることを望む」と話した。人々の拍手でさらに勢いづき、「確かに、私は今の皆さんの反応から、その通り、皆さんがこの郷愁を終わらせることを望んでいると理解している。それならば、この郷愁を終わらせようではないか」と述べた。
■「地球上の70億の人々の間で差別が行われることを我々は、認めない」
「トルコはすべての可能性とともに、国民の寛大さや献身の精神とともに、少なくとも祈りの心でもって、世界中の虐げられ、不当な扱いを受けた人のもとにすっくと立つことを、続けていく」と話したエルドアン首相は、次のように続けた:
「我々は、人を、ただ人であるがために、魂を持っているがために愛する、そのような国民なのです。ユヌス・エムレは、「創り出されたものを、創り出すもの 故に愛する」と言いました。誰に対しても我々は差別をしません。宗教に対して、言語に対して、信仰主義に対して、偏見から、差別をしません。いかなる人種が、信仰主義が、お互いに支配するために圧力をかけることは容認しません。自分と異なるものを追放したり、自分のように考えない、また自分のように信仰しない人々を軽蔑する者たちと同じ立場には立ちません。ちょうど、7500万人が共に、兄弟として認めるあうように。7500万人の間で、我々が差別をしないなように、世界中の70億の人間の間で差別が行われることを我々は容認しません。自由であることが、我々にとって基本となるのです。基本となるのは、平和なのです。協調なのです。我々にとって基本となるのは、正義で、法で、公正さなのです。民衆の願いや要求、意志は、我々にとって何よりも重要なのです」
■「異国での暮らしは、望郷である。」
エルドアン首相は演説で、祖国から離れて暮らす人々を強調し、この部分は、しばしば称賛の拍手で遮られた。エルドアン首相は、次のように述べた:
「異国での暮らしとは、望郷です。望郷の代償は大変重く、つけもとても重いのです。我々は、祖国から遠く離れた地にいて、その祖国を思い懐かしむ人々が、我々のもとに戻ることを望みます。祖国から離れた地に住むことは、同時に、奇妙なことです。そのために、その意味が増してしまうのです。ですから、我々は、その奇妙さをいつまでも認めることはできません。つまり、この郷愁をもう終わらせなければなりませんし、終わらせることを我々は望んでいるのです。たしかに、今の皆さんの反応から、その通り、みなさんがこの郷愁を終わらせることを望んでいると理解しています。それならば、この郷愁を終わらせてしまいましょう。この有意義な夜に、古代文明の子孫として、豊かな文化の言葉をもって、皆さんが、我々や世界に呼びかけてくれたので、私も、皆さんにもう一度言います。異国での暮らしをやめ、望郷にピリオドをうちましょう、と 」
エルドアン首相の演説が終わると、聴衆は立ち上がり、長い間喝采した。
■交通も止まった
トルコ語オリンピックの閉会式を見ようという人々は、16時からチュルク・テレコム・アリーナスタジアムに押し寄せた。TEM高速道路では、渋滞で車が止まる瞬間もあった。
■花火の演出でフィナーレを迎えた
閉会式では、チュルク・テレコム・アリーナスタジアムのフィールド全てが、ステージとして使用された。また、290人の世界中の子供たちからなるパフォーマンスチームは、特殊な光や写像を投影する技術で作られたビジュアル・パーティーを披露した。トルコ語オリンピックでは、閉会式へ向けて、1000個の特別な衣装が用意された。この特別な夜に、4大陸の文化の特長がデザインされ、色とりどりの紹介がなされた。式の司会は、カーディル・チョプデミル氏とトルコ・ラジオ・テレビ協会のアナウンサー、ビュレント・オズヴェレン氏が務めた。トルコ語オリンピックの短い予告編を冒頭に流し、プログラムは、敬礼と、国歌で始まった。
学生たちは集団で「人々は手を取り合って」という歌を歌った。その後、アゼルバイジャン人のセマ・スルタノヴァが「いとしのイスタンブル」を、セネガル人のセイナボウ・ディエンが、「私たち2人はバラを咲かせる若木の枝」という名の歌を観客と合唱した。
ナイジェリア人のザラ・アミヌは、シリアのヤディギャール・ムハンマドの歌をバックに「愛するイスタンブル」という詩を読んだ。エルドアン首相の演説と表彰式の後、「ウスタ(職人)」という名の歌で、パキスタン人のムハンマド・アワイスがステージにのぼった。プログラムの合間には、(コンテストで)上位に入った学生らが異なる地域の歌やトルコ民謡を歌った。閉会式は、「新しい世界」という歌と花火の演出でフィナーレを迎えた。
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( 翻訳者:丸山 礼 )
( 記事ID:26713 )