イエメン政府は安保理の決定を歓迎
2012年06月15日付 Al-Nahar 紙

■サナアは安保理の決定を歓迎
アル=カーイダは長期のゲリラ戦を誓う

2012年6月20日『アン=ナハール』

【サナア:アブーバクル・アブドゥッラー】

ワシントンと欧州諸国は、安保理の2051号決議を歓迎した。この決定は、外交筋いわく、アリー・アブドゥッラー・サーリフ前イエメン大統領及びその政権幹部は、湾岸の提案した解決案合意の妨害を継続した場合、国際的な制裁の脅威の下に置かれるとしたものである。これと併行して、イエメン暫定政府も、前政権への反感を強める中、イエメン人の変革への切望を表すものとして、同じくこの決定を歓迎した。

暫定政府は、声明の中で、国連決議が和平合意に対する妨害へ警告であり、また政権移行プロセスを失敗させようとする全てのものに、制裁の鞭が振るわれるであろうとの、国際社会からのメッセージであると強調した。
2051決議は、その第6条において、政権移行プロセスを完了させるための暫定政府の取り組みを妨害するあらゆる行動の停止を呼び掛けており、それには、インフラへの攻撃、選出された大統領アブド・ラッブ・マンスール・ハーディーの軍の構造化に関する決定に対する介入が含まれ、国連憲章第7章第41条に従う抑止対策が誓約されている。

アル=カーイダ組織

一方、軍事筋は本紙に、イエメン軍部隊は、アル=カーイダの一部門である「アンサール・アッ=シャリーア」の数十人の武装集団による、アブヤン州の近辺のバイダーウ州への侵入作戦の監視を行った。アンサール・アッ=シャリーアはアブヤン州の多くの要塞を壊滅させたイエメン軍部隊との新たな戦闘を画策している。また、沿岸部のシャクラ市の郊外において、軍部隊と武装集団との間の戦闘は継続している。そして武装集団側に死亡者11人、負傷者多数、軍部隊側に死亡者2人、負傷者11人を出した戦闘後、軍部隊はシャクラに近いシラー地域を完全に掌握した。
また、イエメンの戦闘機の出撃回数は昨日、「アンサール・アッ=シャリーア」の武装勢力の要塞にイエメン軍が行った作戦の中で、100回の出撃数を記録した。

ゲリラ戦

攻撃のエスカレートと、アル=カーイダの武装集団が被った損失を受け、原理主義組織のリーダーは次の脅迫を行った。「ムジャーヒディーンとアメリカ及びその手先であるイエメン政府の間の戦争には、あらゆる選択がある。その中には、イエメン全土での長期的ゲリラ戦の開始を含む。」
また、アル=カーイダは、声明で次のように述べている。「武装兵士らは、領域や一握りの土くれのために戦うわけではなく、シャリーアの審判のために戦う。また、ムジャーヒディーンを幾千もの小さなグループに分割し、イエメンの街や州に展開し、サナアの外交、軍事、治安、経済、そしてこれを支援する国々の利益の結びつきに対する長期的ゲリラ戦を行うことに何の問題もない。

制御不可能な治安

軍がアル=カーイダの支配から解放した複数の町での治安の不安定さが激化し、住民が、特にズィンジバールとジャアールの町において、治安危機の脅威にさらされているのが顕著であることから、大統領は内務大臣にアビヤン県の二つの町に治安部隊を送るよう命じた。これは、この地域での治安と安定を維持し、さまざまな治安関係業務を市民に対して行うためである。

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( 翻訳者:和島歩美 )
( 記事ID:26718 )