トルコは、2010年7月来ユーチューブ上の動画88点を削除するよう要請しているが、グーグルは無視を貫いている。
グーグルの「透明性報告書」最新版(2010年7月-2011年12月期)が公表された。報告書では、トルコが動画88点の削除を(グーグルに対し)要請しているが、グーグルは無視を貫いている。2010年7月以降、グーグルはトルコからの要請を全て拒否している。
グーグルが半期毎に発行する「透明性報告書」(各国政府機関からの問い合わせに応じて、グーグルがユーザー・データを提供したりサイトを検索結果から削除したりした件数の報告書)によると、2010年7-12月の間、グーグルはトルコからの要請45件、マケドニアからの要請68件に対しては無視を貫く一方、フランスからの要請1,021件中56%、インドからの要請1,699件中79%、イギリスからの要請1,162件中72%、米国からの要請4,601件中94%には従っている。
同社報告書最新版によると、グーグルは、トルコの他数か国からの要請には応じていない。この中には、カナダ旅券局の映像で、あるカナダ人が自分のパスポートに放尿しトイレに流す動画も含まれる。その他、グーグルは、パキスタン軍と政界の重鎮をこき下ろす映像6点の削除を拒んだ。
同社報告書では、2011年6-12月期に動画6,989点に関連する461の裁判所命令のうち、68%に従ったとの記述がみられる。裁判所命令とは別に、動画4,925点に関連する546の非公式要請があり、うち43%に従ったとの記録がある。
グーグルの上級政治アナリストは、政治的話題に関する苦情の数に懸念を表明しており、この懸念は単に表現の自由が侵されるということだけではなく、要請が検閲とは無関係な西洋民主主義諸国からもたらされていることに起因すると述べている。
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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:26752 )