レイラ・ザナ氏、首相との会談後、記者会見
2012年07月01日付 Milliyet 紙


ディヤルバクル選出無所属国会議員のレイラ・ザナ氏は、エルドアン首相との会見のののち、トルコ大国民議会内で記者会見をひらいた。

ディヤルバクル選出無所属国会議員のレイラ・ザナ氏は、エルドアン首相と昨日(6/30)に行った会見が平和のためにいい結果を生むと信じているとのべ、会見でアブドゥッラー・オジャランの自宅監禁、オスロ―交渉の再開に必要性を伝えたと述べた。


ザナ氏は、トルコ大国民議会内でひらいた記者会見で、エルドアン首相との会見について語った。

エルドアン首相に伝えたことの要点を語ったザナ氏は、この会見を生んだ2つの重要な点をまず指摘した。
ザナ氏によると、2004年に出獄して以来、自分に対し多くの人が会見を申し込んできたという。市民団体から実業界、首相や国家議長、野党第一党から労働組合にいたる様々な人が会見を求めてきたという。ザナ氏は、今回のエルドアン首相との会見は、こうした背景のもとに行われたと述べた。

エルドアン首相との会見の冒頭では、21年前に、議会において民族間の友愛について宣誓を行った議員として、「自分にはトルコ人とクルド人に対し一つの約束がある」と述べたというザナ議員は、まず、クルド人が民族であることから生まれる権利について語ったという。

「恐怖と向かい合わされながら、続いている(KCKなどの)逮捕や裁判のせいで緊張している社会には、ささやかな一歩ではなく、前進する心のこもった歩みが必要だ、と伝えた。この歩みは、すべての要素が和平プロセスに含まれることで実現するものであり、恒常的な平和の実現のために、すべての人の貢献が必要である、と伝えた。ロボスキィでの殺人、獄中にいる人々、そして続く警官による暴力。こうしたことが、傷をひらき血で染めたと伝えた。これまでのこと、今起きていることの完全に解明され、解決策が模索される必要性がある。彼らに伝えたが、もはや私たち(クルド人)は言葉や約束は、いらない。もうそういう段階は終わった。」

■オジャランは自宅軟禁を

トルコで何十年も試みられてきた安全保障に基づく政策が結果をだしていないと述べるザナ氏は、まだ試みられていない唯一の方策が、継続的な交渉である、と述べた。ザナ氏は、会見で、この点で、オスロ―交渉が最初の一歩であったとし、この交渉が再開されるべきだと述べたという。


ザナ氏は、国家が国民に対し謝罪することを弱気だと考えないことが必要だとし、謝罪をされようとしている国民は、他の国の人ではなく、まさに自分たちの国の同胞なのだと述べたという。

レイラ・ザナ氏は、「タブーをやぶり死刑廃止を決めたこの国が、オジャラン氏を、自宅軟禁にすることは可能であり、これが致命的な重要性をもっていると伝えた」と述べた。

クルド語が学校の選択授業の中に加えられたことを、前向きの展開だとするザナ氏は、しかしこれは、クルド人の求める母語での教育の要求に答えるには遠いものであると主張した。また、「世界中で、だれも、自分の母語をお金を払って習うようなことはしないと(首相に)いいました。母語での教育を強調しました。傷は開いており、血が流れているのです。それゆえ、現実的でない要求は意味がありません。たとえば、『武装放棄をすれば、軍のオペレーションはなくなる』といった言い方は、現実的とはいえない要求のひとつです。これを強調しました」と述べた。

■「自分の考え、自分の良心に従って行動した」

この会見が、断続的ではあるが、2004年来続けている努力とその成果の産物であるとするザナ氏は、会見の最後に次のように述べた。「社会的な期待は、ようやく実現しました。会見は、非常に友好的な雰囲気で行われました。首相は、私の要求を、非常に注意深く、丁寧に聞いてくれました。この会見が、中断している交渉プロセスの再開に貢献し、人々にとって希望の持てるプロセスの構築すること、そして平和の実現に前向きの影響を与えると信じています。首相は、会見の最中にも、会計後に行った記者会見でも、対話プロセスをオープンにしておくという点で、誠意ある態度を示しました。これには感謝しています」と述べた。

「知っておいていただきたことは、私は自分の考え、良心、魂、政治的経験、見通しにもとづき、行動しました。歴史的にみれば、この会見が誰と誰の間で行われたかではなく、それがもたらす結果の方がずっと大事です。(これを批判する人には)次のことをお聞きしたい。停滞しているプロセスを再開するために、あと何世代、何人の死を待たねばならないのか、と。(BDP (平和民主党)の前身である)HEP、DEP、HADEP, DEHAP、DTH、DTP、そしてBDPやその他の組織がつづけてきた闘争が示していることは、この地で誰もが求めていることは平和だ、ということです。それゆえ、私、彼、あの人、といったことは問題ではありません。トルコ共和国の民(Türkiye halkları)とクルドの民のだれもが、平和プロセスを生み出すために参加すべきです。そもそも平和には双方の努力が必要なのです。希望が日に日に膨らみ、育っていくことを願っています。」

ザナ氏は、質問は受けないとしていた会見を、この言葉で終えた。

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:26898 )