クルド系市民団体、PKK武装路線を批判
2012年07月03日付 Radikal 紙


ディヤルバクルにあるティグリス・ユーフラテス対話グループのメンバーが声明を発表し、クルディスタン労働者党(PKK;非合法)の最近の「武力奨励」宣言を批判した。PKKの中で、子どもがおらず子ども(を失う)苦しみを知らない者は、和解に至ることは出来ない。

ティグリス・ユーフラテス対話グループのメンバーは、オフィスで行った記者会見において、トルコとイラク北部のクルド自治政府で使用されているクルド旗の前で、その地域における最近の活動に関する説明を報道陣に向けて行った。ティグリス・ユーフラテス対話グループ代表のムヒッティン・バトマンル氏は、クルドとクルディスタンの問題解決のために武力を用いる必要はなく、武力の時代は終わったのだと述べた。バトマンル氏は、クルド人も他の民族と同様に権利を獲得できなければならないとし、次のように述べた。

「トルコで『ムスリムだ』という人々は、このような問題を聞きたくないと思っているかのようだ。確かに毎日彼らはトルコ人やクルド人の死を支持している。私たちは何度でも言う。兵士、警察、そしてゲリラは、私たちの子どもである。誰一人として命を落としてほしくはない。残念ながら、テレビ番組ではこれほどの兵士と警察が犠牲となり、我々クルド人とクルディスタンの人々は、まるで人間ではないかのような扱いを受けている。確かに彼らは山にいて活動しているかもしれない。テロを引き起こすかもしれない。しかし彼らは人間なのだ。トルコの世論に呼びかける、本当にこの問題を解決するために、すべてのトルコ人がクルド人の立場に立って考えて欲しいと。同時に、クルド人もトルコ人の立場に立って考えてもらいたい。これ以外の解決策はないと考えている。」

バトマンル氏はレジェプ・タイイプ・エルドアン首相とレイラ・ザナ氏との対談に言及し、「レイラ・ザナ氏は首相と直接話し合った。そこでは4つの項目が話題となった。私たちはこのレイラ・ザナ氏の4つの項目を支持している。首相がレイラ・ザナ氏に時間を割いて会ったことに感謝の意を表する。」

■「オジャラン氏とトルコ国家情報機構(MİT)との面会は良い進展である」

バトマンル氏はPKKの指導者アブドゥッラー・オジャラン氏に関する新聞やテレビの報道に言及し、「オジャラン氏がイムラル島の外でMİTと面会したと言われている。これは良い進展である。つまりアブドゥッラー・オジャラン氏は深層国家からは遠ざかっている。PKKが闇の権力や国家から遠ざかったときには、クルド問題解決のためのより適切な基盤ができるだろうと信じている」と述べた。

■「PKK内には子どもの苦しみを知らない指導者が大勢いる」

テロ組織ドゥラン・カルカンが、カンディルで宣言を行ったこと、バルザーニー氏を「クルディスタン民主党(KDP)の指導者」と呼ぶことに懸念を表明し、次のように述べた。

「バルザーニー氏はKDPという党だけの指導者ではない、一つの政府の指導者なのだ。世界中に、彼が信頼をおく者、そして彼を支持する者がいる。彼はもうKDPのリーダーではない。バルザーニー氏は「クルディスタン連合政府」のリーダーなのだ。ドゥラン・カルカンは演説の中で、「これを終結させられるのは戦争のみだ」と述べている。まったくその通りだ。子どもがいない者は子ども(を失う)苦しみに耳を傾けない者である。妻や夫の苦しみに耳を傾けない者はきっとこの戦争の継続に賛成するだろう。しかし子どもを持つ者はこの苦痛をよりよく感じ取ることを知っている。ドゥラン・カルカンには多分子どもはいない。PKK内部には子どもがおらずその苦しみを理解していない指導者が大勢いる。子ども(を失う)苦しみを感じない者はこの和解をもたらすことはないだろう。しかし苦痛を感じている者によって和解が訪れる。」

ティグリス・ユーフラテス対話グループ代表のムヒッティン・バトマンル氏は、流血の事態を止めるために、PKK、平和民主党(BDP)、政府は一歩踏み出す必要があると述べ、「私たちはトルコ政府にもPKKにも呼びかけている。この戦争は終わらせなければならない。もし終わらなければ、戦争と関わっていない人たちと手に手を取り合って協力し合って、この戦争を終わらせよう、と言っているのです」と述べた。

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( 翻訳者:大門志織 )
( 記事ID:26911 )