盛りだくさん、第3次司法改革法案成立(2)
2012年07月04日付 Milliyet 紙

その1より続く

■検察官は許可を得ることなく捜査を行うことができる

トルコ刑法(TCK)の「国の統一性と一体性の侵害」「憲法違反」「立法機関に対する罪」「政府に対する罪」「トルコ共和国政府に対する武装反乱」 「武装集団」「武器支援」「犯罪合意」条項で改正された犯罪について、任務中または任務遂行のため仕方なく罪を犯したとしても、共和国検察により直接捜査が行われる。

国家情報組織と国家諜報機構法の第26条は非公開となる。第26条では、「国家諜報機構のメンバーまたは一定の任務遂行にあたり、公職在職者の中から首相により任務を命じられた者が、任務を遂行する際その任務の性格上生じた、または任務遂行時に犯したとされる罪、また第5271番の法律第250条第1項により設立された重罪裁判所の範疇に入る罪を犯した場合、その者に対する捜査は首相の許可が必要となる」との内容を含んでいる。

捜査で裁判官により必要な判決が下されること、この判決に対する控訴を調査し、同件の捜査に専念するにたる裁判官が任ぜられる。

拘留期間は、逮捕場所に最も近い裁判官または裁判所へ護送するのに必要な期間を除き、逮捕の後48時間を超えてはいけない。

捜査の目的が危険に晒される可能性が出てきた場合、逮捕、拘留又は拘留期間を延長された者の状況を、共和国検察の指令により近親者1名にのみ知らせる。

拘留下にある被疑者と弁護人との面会に関しては、共和国検察の要求に基づき裁判官が決定し、24時間は制限される。24時間は供述は取られないことになる。

警備担当者が準備する報告書には、担当者の身分証明書の代わりに登録番号のみが記載される。当該人物の供述を取る必要がある場合、許可状と呼び出し状はその担当者の勤務先住所に通知される。同人物の供述と公判調書は勤務先住所へ送付される。

安全確保のため公判を別の場所で行う決定をすることができる。裁判は裁判所が休暇の間も続けられる。

■重罪裁判所での裁判

トルコ刑法(TCK)に記載されている組織活動の範疇に入る麻薬と覚せい剤の製造・取引罪または不法に得られた資金を合法的なものに変える罪、不当な経済利益を確保する目的で設立された組織活動の範疇で強要・脅迫を用いて犯した罪に対する訴訟は、重罪裁判所にて対応される。

「国の基本的利益に反する行動」「国民を兵役から遠ざける」「兵の不服従への扇動」「戦争で偽の情報を吹聴する」「動員時の任務怠慢」「敵からの肩書きや地位の受け入れ」「軍事的立ち入り禁止区域への侵入」以外に、重罪裁判所で裁判が行われる訴訟は以下の通り。

「国の統一性と一体性の侵害」「敵との協力関係構築」「国家に対する戦闘行為への煽動」「外国に対し軍招集」「軍施設の破壊または敵の軍事行動への協力合意」 「敵国家への物資・金銭援助」「憲法違反」「大統領暗殺及び襲撃」「立法機関に対する罪」「政府に対する罪」「トルコ共和国政府に対する武装反乱」 「武装集団」「武器支援」「犯罪合意」「軍指揮官の身柄拘束」「外国の為の軍召集」「軍司令部への脅迫」「国外での軍隊登録」「戦時中の命令への不服従」「戦時中の義務」「国家安全に関する文書」「国家安全関連情報入手」「政治的または軍事的スパイ活動」「国家の安全保障及び政治利益に関する情報の公表」「守秘義務のある情報の公表」「国際的なスパイ活動」「国家機密の搾取」「国務への不忠誠」「禁止されている情報の入手」「禁止されている情報のスパイ活動による入手」「禁止されている情 報の発表」「禁止されている情報を政治・軍事的スパイ活動を目的とした発表」「怠慢に基づくスパイ活動の発生」「国家安全関連情報の保持」

■子供には適用されない

これらの犯罪では刑事裁判法(CMK)にある拘留期間が2倍になる。子どもは同条項に基づき設置された裁判所では裁かれない。同裁判所固有の特別捜査と告訴の規定は子供には適応されない。

海賊版作品に関する犯罪、同法に明記されているその他の犯罪に関する刑事裁判は、裁判規定に基づき通常定期刊行物では4ヶ月、その他の出版作品については 6ヶ月以内に開かれなければならない。裁判の開始が許可または決定を要する犯罪では、許可または決定を得るため必要な申請を実施した際に裁判開始期間はこの期間を含まない。この停止期間は4ヶ月を超えない。

その3に続く

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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:26919 )