その2より続く
■特別権限法廷の廃止
テロ対策法(TMK)の10条が改正されたため、特別権限法廷の根拠となっている刑事裁判法(CMK)の250,251,252条は、その効力を失うこととなった。
■継続中の訴訟は先送りにはならない
(しかし)刑事裁判法(CMK)の、効力が失われた250条の第一パラグラフに基づき、裁判所で処理中の裁判は、最終判決がでるまで、当該裁判所で審議が続けられる。
これらの訴訟において、管轄外もしくは職務外という判決は与えられない。TMKの10条が根拠になって下される判決は、この(継続中の)裁判については効力をもつ。
CMKの251条の第1パラグラフに基づき任命された共和国検察官は、現在担当中の捜査を、裁判官・検察官高等委員会(HSYK)によって、TMKの10条の範囲内で任命される共和国検察官の任務が始まるまで続ける。
TMKの10条の範囲内における犯罪と関係し、この条項が施行日以後に行われた訴訟において、被告の持つ公職者の身分に関しての捜査が行われるには、許可・決定が必要とされ、公職の停止や免職の決定は下されない。
現行法においてCMKの250条に基づき制定された重罪裁判所に対する言及は、TMKの10条で定められた重罪裁判所に対する言及と読み替えられる。
軍事規律の確保とある種の軍事的必要性のために、軍事刑罰法の効力の範囲内における犯罪への判決の言い渡しの延期が取りやめとなった。
TMKの範囲内における犯罪に関する訴訟に対して、特別権限法廷が廃止されたために、この裁判所で扱われる事柄に関する判決の効力が失われた。
TMKの範囲内における犯罪に関して、CMKに基づく判決の言い渡しの、先送りの決定がなされ、禁固刑が選択可能へ変わり、延ばされるだろう。
■会話の機密違反
個人間の通信の秘密厳守に違反した者は1年から3年ほどの禁固刑が科される。この会話の秘密厳守違反が、録音によって行われた際には、処罰が二倍に重くされる。
個人間の会話の内容を法に反して暴露した者に対しては、2年から5年の禁固刑が科される。自分と行われた会話の内容を相手の同意なく、法律へ反して公開した者は、1年から3年までの禁固刑が科される。公にされた内容が、メディアによって報道された場合、同様の罰が科される。
■個人間の会話の盗聴
個人間の、公的ではない会話を、相手の如何なる許可もなく機器で聞いたり、もしくは、このことをレコーダーで録音した者は、2年から5年に渡る禁固刑を科される。参加した公のものでない対話を、他の話者の許可を得ずしてレコーダーで録音した者には6カ月から2年に渡る禁固刑が科される。
公的でない会話の録音により入手された、そのデータが法律へ反して公開したものは、2年から5年に渡る禁固刑及び、4000日分まで罰金刑を科される。
私生活の秘密厳守に違反した者に対しては、1年から3年に渡る禁固刑が科される。秘密裡に映像や録音をして個人情報違反を犯したものの刑罰は、2倍となる。
人々の私生活にかかわる映像や録音を、法律違反として公開した者は、2年から5年に渡る禁固刑を科せられる。当該行為が、メディアや新聞によって扱われた場合は同様の罪が科される。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:田中けやき )
( 記事ID:26920 )