イラク:ラマダン月の到来と共に食料価格が高騰
2012年07月17日付 al-Hayat 紙

■イラク:ラマダーン月の到来と共に食料価格が高騰

2012年07月17日 火曜日 『アル=ハヤート』

【ナジャフ:ファーディル・ラシャード】

イラクの諸都市、特にナジャフとカルバラにおいて、食料の価格がラマダーン月の接近と共に急激な高騰を記録した。

宗教家達は、商人達と政府に対し価格の高騰を抑制し国民に十分に食料を供給するため共に行動することを要請した。

また、カルバラ県議会のターリク・アル=ハイカーニー経済委員長は、ラマダーン月を前に食料価格が高騰することについて商人達に警告し、ラマダーン月の間の食料価格の追跡調査のための委員会と作業班の設立に加えて、商人達に価格を引き上げないよう通達を出し、、大量の食料を(市場に)導入することに関する彼らと合意したと発表した。

また、ナジャフ(バグダードの南160km)では、街の中心の食料市場の中の商店の経営者達は、食料価格の高騰は商品輸送経費の大幅な増大が原因であるとした。食品を販売する商店経営者のハイダル・アッ=サファール氏は、本紙に対して、「ドルのレート上昇の他、商品輸送は費用がかかる。これが商品価格に影響を与えているが、商品の買い付けは現金で行われている。」と述べた。また同氏は、「諸商店はイラク市場、為替レート、食糧と消費財によって支配される。」と指摘した。さらに、ナジャフの住民は貿易省に、国民向けの配給証の商品全てを保証する経済計画の立案を要請した。

また、シーア派最高権威のアリー・アッ=スィースターニーの代理人であるアブドゥルマフディー・アル=カルバラーイー師は先般の金曜日の説教において、「貧しい家族を犠牲にして、強欲や野心を理由に食料価格を吊り上げるためにラマダーン月を利用(している例が)存在する」、「関係する政府の各方面、特に貿易省に対して、食料価格の高騰を抑えるための一定の仕組みの設置と、配給対象商品の供給と食料需要の増大に見合った量の食糧を市場に提供するための努力を要請する。また、たとえ配給対象外の商品でも、配給制度を支える追加的仕組みとして供給を保証すべきだ。」と述べた。

官庁の活動監視
国会の経済・投資委員会のムハンマド・ハリール委員は、貿易省、財務省との会合について言及した。会合は、一定期間内に国民に期日通り配給を行うため貿易省に必要な資金を届ける上での問題に説明を求めるためのものである。同委員は、委員会は官庁、彫像施設、代理店の活動を監視しており、国民に対し配給が滞った場合は委員会に通報するよう呼びかけた。また、同委員は、1兆4000億ディナール(10億ドル)の補正予算が、1年分の配給需要を満たすために組まれたことを明らかにした。

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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( 翻訳者:大野貴史 )
( 記事ID:27056 )