アラブ連盟:ドーハでの緊急外相会合
2012年07月23日付 Al-Ahram 紙

■アラブ諸国の外相は、ドーハにてシリア情勢とパレスチナの国連加盟問題を協議

2012年7月23日『アル=アハラーム』

【ドーハ、ラーマッラー:通信各社】

パレスチ情勢の激化と、シリア自由軍とバッシャール・アル=アサド大統領の軍と間の武力衝突の継続を中心に

アラブ諸国の外務大臣らは昨日(22日)ドーハでアラブ和平提案委員会とシリア危機調査委員会それぞれの緊急会議を開催した。会議にはアラブ連盟事務総長のナビール・アル=アラビーと外務大臣ムハンマド・カーミル・アムルーも出席した。それらの会議はシリアでの危機の推移とパレスチナの国家承認問題を国連に提起する日取りを協議するため開催された。

アラブ和平提案委員会は、パレスチナのマフムード・アッバース大統領も出席して、イスラエルとの交渉、国連加盟という二つの問題を議論した。また現地でのイスラエルの諸措置と、イスラエルがアッバース大統領を停滞中の対イスラエル交渉の席に戻すために行使している圧力も議題となった。アッバース大統領は会議中の発言の中で、パレスチナの国連での国家承認の期日の決定を求めた。パレスチナとアラブが非加盟国の立場で国連の総会へ参加するという案もある。そしてこの背景のなかで、パレスチナのリヤード・アル=マーリキー首相はパレスチナ・ラジオに対し、その会議で話し合われるであろう選択肢は現時点でパレスチナの国連加盟を提起する、もしくは米の大統領選が終わる次の9月または11月までのまでの延長だと述べたと言及した。また同首相は、委員会会合でのアッバース大統領の演説はパレスチナの状況推移全般についてであり、特に和平プロセスの行き詰まりが続いていること、パレスチナ自治当局が苦しんでいる厳しい財政危機、パレスチナ内部の和解についてであると指摘した。シリアに関しては、シリア危機調査のための閣僚委員会が、シリア情勢の現地のそして国際的な深刻さの激化について議論するため、カタールのハマド・ビン・ジャースィム首相兼外務大臣を議長として会合を開いた。

そして外務大臣ムハンマド・カーミル・アムルーは、最近のシリア情勢についてのエジプトの見解を提示した。一方、会議アラブ連盟事務総長のナビール・アル=アラビーが危機に関する要素や事実、状況を説明している報告書を提出した。また、シリアへの、国連とアラブ諸国の共同代表団のナースィル・アル=キドゥワ副特使は、コフィー・アナン特使のシリアでの任務、同特使がロシアとイランととった連絡、同特使が2週間前にダマスカスで行ったバッシャール・アル=アサド大統領との会見の結果についての報告書を提出した。なお、ロシアとイランは、アル=アサド政権の主要な支援者2カ国である。アラブ連盟閣僚級会議緊急会合と上記の2委員会のドーハでの諸会合は、現在のパレスチナとシリア情勢についての諸決議を採択して閉幕した。

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( 翻訳者:尾崎仁美 )
( 記事ID:27106 )