ケスィムオールCHP議員「シリアより、問題はシェムディンリ」
2012年08月04日付 Cumhuriyet 紙


共和人民党(CHP)クルクラーレリ選出のメフメト・S・ケスィムオール議員は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相に、シェムディンリで起こっている事件について訴えた。

ケスィムオールCHP議員は、シェムディンリで発生した衝突に関して、書面による説明を行った。ケスィムオール議員は、シェムディンリで14日間続いている衝突がまったく終息していないこと、テロ組織の無力化がなされていないこと、さらに致命的なことにはこの地域がPKKの支配地域となったと言われていることを述べ、次のような見解を示した。

「ダールジャとシェムディンリに向かう道路の大部分はPKKが管理しており、PKKが道路を占拠していること、またシェムディンリでの衝突の本当の理由はこれであると言われているのに対し、公正発展党(AKP)政府はこの地域で起こっていることに関する情報を世論に提供していない。状況は地域への交通の閉鎖を必要とするほど切迫しており、この地域で起こった衝突で多くの兵士が殉職したにも関わらず、AKP政府はトルコ軍をシリア国境で4日間に渡って演習を行わせている。トルコ軍は、自国に対するあらゆる危機に常に備えている。しかしながら、ここでの目的は、注意をシェムディンリで起こっていることから逸らすこと、議題をねじ曲げること、そして世論の目を欺くことである。私はAKP政府に対し、シリアのクルド人たちには『言葉で』威嚇し、軍事・諜報面での潜在能力を、シェムディンリのテロリストの攻撃を排除するために動員することを求めている。」

ケスィムオール議員は、今日シリアでいわゆる「威嚇」の対象となっているクルド人グループが、AKPの努力によって、いくつかの地域で支配権を得たと主張した。ケスィムオール議員は、「AKPは、敵対する反乱分子に物質的・精神的なあらゆる支援を与えつつ、シリアでの内戦を扇動し、これらのグループが現地のクルド人の県で支配権を獲得できるようにしている。大中東構想(BOP)は下請けとして、中東地域においてアラブの春を支援するとともに、シリアとトルコでの『クルドの春』への道も開いた。そして現在、まるでこの責任が自分たちにはないかのように、国境で演習を行い、今日まで支援していた者たちにいわゆる『威嚇』を与えている。これは大きな『喜劇』であり、シェムディンリでの衝突を考えると大きな『悲劇』にほかならない」と話した。

ケスィムオール議員は、AKP政府がトルコを大きな悲劇に導いたと述べ、説明で次のような見解を示した。
「昨日リビアで、今日はシリアで、体制と国家の全体性に対するテロを実施している者たちを何億ドルもの寄付と信用と不法な武装化で、あらゆる混乱で、また挑発で支援してきたAKP政府は、シェムディンリでのデモを『民族解放運動』として位置づけて同じような支援を行いうる諸国に対し、どのように答えようと考えているのか?見てきたような外交政策によって我々の国をこの痛ましい状況に導いたアフメト・ダヴトオール外相と、国内の安全のコントロールを完全に失ったイドリス・ナイム・シャーヒン内相はすぐに辞任すべきである。アメリカ合衆国の棍棒の端にいるレジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、政権をトルコの安全保障にとっての脅威となっていることから脱却させ、シリアとテロとの戦いという政策をすぐにやめるべきである。」

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:27291 )