PKKと談笑のBDP議員映像、検察が調査へ
2012年08月18日付 Milliyet 紙


ヴァン県共和国検察省がPKK(クルド労働者党、非合法)側によるシェムディンリ市での道路封鎖事件に関する調査を始めた。その一方で、BDPのギュルタン・クシャナク副党首と無所属のアイセル・トゥールク議員は、検察側の調査について、ユクセクオヴァでコメントを行った。

シェムディンリ訪問ののち、ユクセクオヴァ郡で一晩を過ごしたクシャナク副党首と複数の国会議員らは、自治体に所属する公園で市民社会団体の代表者らと会談した。その後、クシャナク副党首と国会議員らは、ユクセクオヴァ郡のダールジャ方面にむかう道路沿いにあるボスタンジュ村に向かうため出発した。しかし軍が安全を保障できないとして、議員らに許可を出さなかった。このため来た道を戻る途中、副党首らは、カムシュル軍警察駐屯地近くで、今回の検察の調査についてコメントを行った。

■この問題は裁判によって解決できない

クシャナク副党首はクルド問題は裁判によって解決できる問題ではないと述べ、「クルド問題は正義と良心と民主主義によって解決できる問題だ。どのような方法で、だれと話そうとすぐに裁判沙汰になる。この国の戦争の現実が市民にきちんと伝わると、それが裁判の種になる。クルド問題を裁判で埋め尽くそうとしている。しかし、これは解決策ではない。この国には本当の解決策が必要なのだ。みながこの問題を右へ左へ転嫁している。一部は軍警へ転嫁し、一部は裁判所へ解決を求めている。この流れは打ち切るべきだ。つまりいえば、政治的な解決策を見出す必要があるのだ。昨日の問題も、責任をあちこちへ転嫁し、裁判で解決しようとする試みの一つだ。それが何の役にもたたないことは、これまでの例から明らかだ」と述べた。

■トゥールク議員:遭遇したことはいいことである

一方トゥールク議員は、なにをしようとすぐに取り調べになると述べた。「調べればいい。我々もいいたいことをいうだけだ。我々が経験したことは、違法ではない。非常に自然な、本当の状況に遭遇したのだ。このことがわからないのであれば、それは彼らの問題だ。我々はあそこで(PKKと)遭遇して良かったと思っている。少なくとも彼らの話しを聞き、どのような状況にあるのか、どのような戦いをしているのかを知れたことは、我々の観点からすれば意味のあることだった。そのため、好きなだけ取り調べを行い、罰を与えたらいい」と述べた。

■検察の取り調べが始まる

ハッキャーリ県シェムディンリ郡で、昨日起きた、BDP議員らの車列に対する、女性一人を含む5人のPKKによる道路封鎖事件に関して、ヴァン県共和国検察省がをはじめた。

シェムディンリ郡から20キロ離れたバーラル村から市内へ戻る途中、BDPのギュルタン・クシャナク副党首、エルトゥールル・クルクチュ議員、セバハト・トゥンジェル議員、エサト・ジャナン議員、アディル・クルト議員、ナズミ・ギュル議員、ハリル・アクソイ議員、フサメティン・ゼンデルリオール議員と無所属のアイセル・トゥールク議員を乗せた50台の車列が、昨日16時40分にギュゼルカヤ耕地近くで止められた。女性1人と男性4人のPKKメンバーは約30分に渡り、議員らに対しPKKのプロパガンダを行った。ヴァン県共和国検察省は、メディアが報じたPKKメンバーらの映像をうけ、今回の調査に踏み切った。

ヴァン県共和国検察官オスマン・ヌリ・ギュレル氏は調査が始められ、映像が一つひとつ調べられると述べた。ギュレル検察官は、取り調べ後、必要に応じて(議員への)取調べが行われると話した。検察側による調査が行われる場合、ギュルタン・クシャナク副党首と一行に含まれるBDP議員らの(国会議員への)免責特権解除の申請が、法務省とトルコ大国民議会へ送られる。

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( 翻訳者:松永拓人 )
( 記事ID:27390 )