■30歳以下のエジプト人、2000万人が貧困と失業にあえぐ
2012年8月20日『アル=ハヤート』
【カイロ:アミーナ・ハイリー】
エジプト人の多くは最近、自分たちがエジプト国民の年齢別構成に関する比率や統計を、これまで表面的にしか見てこなかったと認めている。エジプト国民の半数が若者であるということの意味を、深くはわかっていなかったのだ。彼らは遠い県や村の若者達が乗り込んだ違法移民船が地中海の真ん中で沈没したとのニュースを、労働者の殺害や乗客の水難、公務員の賄賂のような事件欄に載っているその他の記事と全く同じように読んできたことを認めている。だが今やエジプト人たちは、昨日まではよくある人口の現象や生活の問題だと考えていたことが実はそうではなく、あたりまえのこととして見過ごしていてはならなかった問題なのだという事実に直面している。
多くの人々が、数年前からエジプト社会に及んでいた“青年人口の膨張”と呼ばれる事態に注意を払わず、半数のエジプト人の現在と将来に影響を及ぼし始めた失業率や貧困、金銭不足の問題を気に止めてこなかった。
エジプトは数日前の国際青少年デー(8月12日)を、腐敗した体制を打倒した青年たちの功績を称えて実施が始められた若者向け巨大国家プロジェクトを発表したり、爆発寸前の失業という爆弾あるいは若者全体を脅かす貧困という地雷に対抗するために若者自身が提案したベスト100イニシアチブの選考を行うと指摘したり、全国民の利益のために全国民が参加する国家プロジェクトによって多くの人々の将来を決する無知と貧困の亡霊に対抗したりすることで祝う代わりに、「時限爆弾」「爆発寸前の問題」「大惨事につながる微妙な問題」などと評されてきた問題がすでに爆発した、あるいは爆発する寸前であることを示す恐るべき比率や数字を突きつけられたのである。
総動員・統計中央局は数日前の国際青少年デーに合わせて、18歳から29歳の青年人口は2000万人に達し、2011年時点での総人口の24.3%を占めていると発表した。また同局によれば、その青年層の半数以上が貧困層に分類される。すなわち、青年層の27%が貧困状態にあり、42.3%が貧困ラインに近く、かろうじて48.7%が「貧困」という称号を手にしていないという状況だというのだ。
(後略)
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介
されています。)
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( 翻訳者:小澤菜穂 )
( 記事ID:27401 )